止血バンド(クランプ)を比較してみた

2011年7月6日水曜日

お仕事

透析針の抜針後の理想的な止血は、
患者さん自身が押さえてくれる用手止血だと思う
理由としては…
①シャント(AVF、AVG)への自己管理の意識が高まり、不意な出血への対処もできるようになる
②不用意に他の血管(吻合部に繋がる深部動脈など)を圧迫しない
③スタッフの手間が省ける

特に③については賛否両論あり、
途中で押さえている箇所がズレて不意に出血してしまい、
かえってスタッフの手を煩わせる結果になることも少なくない
中には出血が怖くてなのか?スリルが聞こえなくなる(血流が止まる)ほど
力任せに押さている輩もいた ヾ(-_-;)ヨケイトマランジョ〜
この辺はきちんと指導・教育しないといけないのだが、
なかなか出来ていないのが現実

自己止血は自己管理意識が高い
比較的元気な患者さんには向いているが、
視力や握力の衰えた高齢者には向かない
結果、止血バンドの出番が多くなっている

止血バンド(クランプ)の類は
様々なメーカーさんから多種発売されている
中にはスポーツ用品店などで売っている
ソックスバンドを流用しているケースもある


当院ではアグリスの透析用止血バンドを患者毎に用意
特徴としては、
①止血部位(ガーゼ)に当てる部分が、止血効果を高めるためパット状に厚みを持たせた形状になっている
②皮膚(ガーゼ)に当たる面が滑りにくい素材のためズレにくい
③次亜塩素酸ナトリウムなどで消毒しても色落ちしにくい


ソックスバンドと比べるとかなり使い易いと思う
しかし、血液が染み込みやすいので出血すると洗うのが面倒
また、洗消しすぎると表面が毛羽立ってきて、
見栄えが不潔っぽくなってくる

そこで、洗いやすくて劣化しにくく、止血効果の高そうな物を物色
日本衛材のNEクランプノルディックメドコムのfistula STOP
サンプルを取り寄せ使ってみた

NEクランプは圧迫面を中心にしたM字形状になっており、
止血部位を点で押さえるため不用意に他の血管を圧迫しない
ウレタン製の圧迫パットはガーゼに当てても滑りにくいのが特徴
樹脂製のM字部分は耐薬品性が高そうだが、
伸縮性の着脱部はソックスバンドと似た様な素材なので、
すぐ色落ちしそう(試してはいないが…)
また点で押さえるため、溜のようなコロコロ逃げる血管や
橈骨側面などの安定性の悪い部位には使い難い


もう一方のfistula STOPは
圧迫部は点で押さえる形状の透明な樹脂
ガーゼを当てると滑りやすいのが難点
しかし、止血箇所がズレてガーゼに血液が染みてきても、
一目でわかるようになっている
バンド部もやわらかい樹脂でできており、耐薬品性は高い
カタログにはアルコールや熱水もOKとある
出血しても染み込まないので洗浄は楽そう
ただしバンド部には収縮性はなく、
ズボンのベルトのように孔に固定するのだが、
伸縮性の止血バンドに馴れているせいか力の加減が難しい


どれも一長一短あるが、
止血の悪い患者にそれぞれ使ってみた印象では
fistula STOPが一番止まりが良かったように思われた

このfistula STOP
納入価格が他の2点よりも安価であるというのも魅力
今後、買い替えを検討してみようと思います