スキップしてメイン コンテンツに移動

日本の常識は米国の非常識?

敗血症治療にPMX+CHFの併用が有効ではないか?と、
米国のお医者様の研究から"も"示されたようで...


血液浄化法により敗血症患者の死亡は減少

ロイターヘルスより
By Rob Goodier
ニューヨーク(ロイターヘルス) - 血液浄化法により、敗血症患者および敗血症性ショック患者の死亡は減少する、と考えられることが、新規メタ解析1件で示されている。

患者827人を対象とした試験16件の統合データにおいて、従来の治療法よりも血液浄化法により死亡が減少した(リスク比0.69、p<0.00001)。

研究対象とした治療法は、血液濾過法、血液灌流法、血漿交換法および透析であった。

血液浄化法は、敗血症の有望な治療法であることが、今回の結果により示唆されている、とUniversity of Pittsburgh School of MedicineのDr. John Kellumはロイターヘルスへの電子メールで語った。

Dr. Kellumらは、テキサス州ヒューストンで開催されたSociety of Critical Care Medicineの年次総会で2月7日に結果を発表した。

「単一標的薬剤を対象とした臨床試験は、敗血症においては成功しなかったものが多い。血液浄化法は、同時に複数のメディエータを標的とすることから、より有効性が高い可能性がある」と共に研究を実施した、Dr. Kellumの共同研究者であるDr. Feihu Zhouは述べている。(Chinese PLA General Hospital[北京]に拠点を置くDr. Zhouは現在、ピッツバーグで研究員の職に就いている)

浄化法により、28日間の総死亡率が低下することが、患者588人を対象とした8件の試験により示された(リスク比0.80、p=0.01)。患者262人を対象とした6件の試験では、院内死亡が減少することが示された(リスク比0.56、p<0.0001)。

それぞれの治療法を個別に検討したところ、血液灌流法でも血漿交換法(リスク比0.63、p=0.03)と同様に死亡が減少した(リスク比0.64、p<0.00001)。

血液濾過法と血液灌流法を併用すると、死亡リスクは低下したが(リスク比0.70、p<0.0001)、血液濾過法のみでは、死亡リスクは低下しなかった(リスク比1.08、p=0.72)。

同研究で最も有効な方法のひとつと考えられる血液灌流法は、米国では利用不可である、とDr. Kellumは述べた。現在進行中の第Ⅲ相EUPHRATES試験(エンドトキシンを除去する血液灌流装置を検証中)の結果が得られるまでに、その状況は変わる可能性がある、と同氏は補足した。Toraymyxin(Spectral Diagnostics)と呼ばれる同デバイスは、18ヵ国で市販されている。

「中国において、血液浄化法は腎不全の治療のみでなく、全身性炎症反応を抑制し、かつ多臓器不全を予防するために、敗血症の患者にも適用されている」とDr. Zhouは述べた。

今回の結果に勇気づけられる、とDr. Kellumは述べているが、今回のようなメタ解析は、複数の大規模な最終試験で結果を否定されたことがある、と同氏は警告している。

「従って、この時点における臨床診療の変更を主張するよりむしろ、複数の大規模研究を実施する必要があることが、今回の結果により示唆されている、と我々は考えている」とDr. Kellumは述べた。
「もし東京 - ニューヨーク間の飛行機の中でもし敗血症になったら、米国に着けばEGDT※1とAPC※2による治療が行われるのに対し、東京に着けば代わりにエンドトキシン吸着が行われる」
...という記事を目にしたことがありますが、
未だ欧米ではPMX-DHPは認可されていなかったんですネ

急性膵炎やDIC、AfやARDSなど他の治療でも
日米で違いがあるものが多々みられるそうです
エビデンスに縛られる欧米の医師に対して、
理論的には不利だが実績を尊重する日本の医師との間に、
深い溝があるように思われますね

"大規模研究を実施する必要がある"って...
日本では行われていないんでしょうか?
主に救急領域で行われる治療だから
データ集めるのって難しいのかな...?
日本の実績だけでは物足りないのかな?

※1:EGDT:敗血症の治療成績を改善を目的に組織還流を最適化するためのプロトコル
※2:APC:人血漿由来のプロテインC製剤。本邦では注射用アナクト®C2が販売されているが、敗血症には適応なし

コメント

Papa@Home さんの投稿…
保険制度の違いが大きいのかなぁと。
日本みたいに数例〜数十例程度で認可されるのも如何なものかとも思います。
ヨーロッパでは治験が途中で中止してるのではなかったかしら?(曖昧な記憶ですが)
PMXは高価なデバイスですが、やはり使用1時間で血圧上昇やカテコラミンの減量が顕著ですので使えば直ぐ解る代物な気がしますが、やはりエビデンスってことなのでしょう。(私も経験則ってのが多いです)
匿名 さんのコメント…
米国流の輸液と血漿製剤の治療と日本流のPMXは、どちらとも高額で同程度だそうです。
それなら効果が顕著に現れるPMXを受けたいものですネ。

このブログの人気の投稿

[Ubuntu 12.04 LTS]無線LANの設定【備忘録】

所有している2台のPCのうち1台は少々型古なノートPC 無線LANを内蔵しているので、使わない手はないかな... ただし親機も型古で、接続状況があまりよくない 使用中に切断されることもシバシバ... 最近はもっぱらPLCを使って有線LANにしているが、 せっかくなのでUbuntuでの無線LANの接続方法もご紹介しときます まずは我が家の無線環境をご紹介 ノートPCのスペックは... 【型式】 hp Compaq nw8440 【CPU】 インテル® Core™2 Duo プロセッサ T5500、1.66 GHz、667MHz FSB 【メモリ】 1024MB PC2-5300 DDR2-SDRAM 【HDD】 Serial ATA 80GB内蔵、7200rpm 【無線LAN】 Broadcom® 4311BG(IEEE802.11b/g、WiFi準拠) 【無線セキュリティ】 64/128bit WEP、WPA、WPA2、hardware-accelerated AES、802.1x authentication types EAP-TLS、EAP-TTLS、PEAP-GTC、PEAP-MSCHAPv2、LEAP、EAP-FAST、EAP-SIM

ダイアライザの種類を増やす

以前、 エセon-line HDF を行なっていた際、 ダイアライザは必ず高効率・高透水性のものを選定 結果、全てⅣ型、Ⅴ型のポリスルフォン(PS)系のみとなった 当時、使用していた銘柄は FDY-GW(PEPA)、VPS-HA(PS)、FX-S(PS)、APS-SA(PS、2.5㎡のみ)くらい 膜面積を変えて使い分け、 全てのダイアライザで必要に応じてon-line HDFを施していた 昨年、on-line HDFが認可され、 同時にヘモダイアフィルタも発売され、 エセon-line HDFを続けるのはマズイだろうということになり、 本当に必要な(適応のある)患者以外はHDへ移行することに その際に採用したのがAPS-EXだったが、これもPS

今更だけど生食プライミング再考①自己満足のうんちく ┐( -"-)┌マタクダラナイコトヲ...

今更シリーズ(笑) 当院は生食プライミングです... 1,300mL製剤のうち1,000mL使用 (残り300mLは返血用) 改めてプライミングの目的を再確認 透析医療事故防止のための標準的透析操作マニュアル には... 「ダイアライザと血液回路内の微小な塵, 膜の保護剤, 充填液および空気を洗浄除去し, 治療が開始できる状態にすることを目的とする」 ...とある とどのつまり、 血液回路内および人工腎臓(ダイアライザー)の 洗浄、気泡除去、充填...ってことね [洗浄] 滅菌残渣物、膜や回路材質からの溶出物、膜保護剤(グリセリンなど)、充填液(ウェットタイプの場合)の除去 [気泡除去] 気泡の患者体内流入および血液凝血の防止 [充填] 血液置換の際の溶血防止(生理的浸透圧溶液)、エアトラップチャンバの適切な液面調整 ...ってとこかな? 効果的な洗浄は、プライミング液の量を増やすことだろうけど、 コストや手間を考えた場合、 オンラインHDF専用機のような全自動装置で、 透析液でも使わなきゃ無理だろうね(苦笑)