蔓延る伝統を蹴散らせ⑤かなり重要なこともいい加減だった!?

2013年8月16日金曜日

お仕事

まずは血液ポンプ流量精度が狂っていた...というお話し

プライミング補助機能使ってるんだけど、
生食の使用量が設定量より多く使われる傾向にあった

血液ポンプのオクルージョンでもズレてるのか?
しかし、そんな簡単にズレるものではないハズ...

調整治具や電子天秤などの計測機器が何一つ揃えていないので
お盆にも関わらずメーカーに確認に来てもらった(苦笑)

すると、全台で軒並み+10%以上の流量誤差が発覚!?

どうやら前任者の時に、血液回路を変更して
ポンプセグメント部のチューブ径が変わっていたにも関わらず
回転数の係数設定を変更せずに、そのまま使用していた様子
現スタッフどころかメーカーすら誰も認識していなかった(苦笑)

検査データを見ながら血液流量の設定変更していたので、
透析効率の過不足はなかったが、
表示値と実測値の差が大きかったので、
今まで算出したKt/Vなどの値はあてにならないだろうな...(汗)

実測しながら全台調整してもらったので、
おおよそ正確にはなったものと思われる


次に透析液濃度が低かった...というお話し

オレが着任する前まで
透析液濃度の確認をほとんどしていなかったので、
先日、浸透圧計とPOCT分析器を買ってもらって
治療毎に透析液の濃度を測定するようになったが、
これがまた、軒並み低い濃度であった!?(目標値から3〜5%↓)
前職も含め、過去に様々なPOCT分析器を使ったことあるが、
どの製品もやや低めの測定値だったような気がする...

しかし、今回は浸透圧まで低いという事で、
実際の濃度(供給装置の設定)が低いのは確実...

濃度調整し直さなくてはな...


実はA原液の扱いもいい加減だった...というお話し

現在、A原液はCa2.5mEq/Lの製剤12袋に対して
塩化カルシウム69.6gを混ぜて2.75mEq/Lとしていた

...が、原液溶解の際に塩化カルシウムを添加するがために
原液製剤を12袋単位でしか溶解できず、
いつも原液が大量に余ってしまうこととなった
透析終了後、都度廃液していてはもったいないと
翌透析日まで余ったA原液をそのまま残していたため
A原液溶解装置の洗浄は不定期となっていた(汗)

Ca2.75mEq/Lは前院長の時に始めたことで
現院長は2.5mEq/Lでも良いと言ってくれたので、
全体の濃度が低い件と合わせて調整を行うこととした

溶解装置に投入するのは2.5mEq/L製剤だけで
塩化カルシウムを使わなくても良くなれば
溶解量を微調整できるのので、
毎度、余ることのないようギリギリの量だけ溶解でき、
終了後は必ず洗浄を入れて帰ることができるようになる

以上、3点の修正を行う(行った)ことで
今後の血液検査のデータ変わってくるだろうな...
院長と二人で苦笑いでした(苦笑)

突然、何の引継ぎもなく継承するって、
こういうトラブルが多々あるから怖いよね...(汗)