スキップしてメイン コンテンツに移動

これぞ本当の"永久式"ペースメーカー?

ちょっと古いネタなんですが、
先日、行われた米国心臓病学会議(AHA2012)で
改めて紹介(発表)されたようですので、こちらでもご紹介


ミシガン大学、心臓ペースメーカ電源用の振動発電機を開発

WBB最新情報より
ミシガン大学の研究者が、心臓ペースメーカ用の振動発電機を開発しました。
臨床実験などは、まだかなり先ですが、実用化への第一歩です。

心臓のペースメーカは、内蔵するリチウム電池が大きく、また、電池交換の手術が必要になります。
機器のサイズを小さくし、また、電池交換手術をなくすことができれば、患者の負担を削減することができます。

以前の記事で、ワイヤレス給電式の心臓ペースメーカを紹介しましたが、
世界初 ワイヤレス給電方式の心臓ペースメーカー [2011/11/20 17:52])

今回は、心臓ペースメーカ用の振動発電機を開発したという内容です。

心臓ペースメーカの消費電力は低下していて、1マイクロワットあれば作動するそうです。
1マイクロワットであれば、心臓の拍動のエネルギーを使って、発電することができます。

心拍のペースは、一定ではなく、カオス的な変動をします。
そのため、非線形性を持つ振動発電機が適しているとのことです。

下図のように、カンチレバーの先の錘に磁石を使って、対岸にも磁石をつけて反発するようにすると、
外部環境の振動に対して、共振せずに、非線形のふるまいをするようになります。
このような構造の振動発電機で、7Hz~700Hzの範囲で、1マイクロワット以上の発電ができるのを確認したとのことです。

大きさは、既存の心臓ペースメーカよりも小さいですが、患者の負担を減らすためには、さらなる小型化が必要でしょう。

心拍をエネルギー源にしていると、万一、心臓がとまってしまったときに、心臓ペースメーカまで道連れになってしまうという可能性もあるので、蓄電デバイスとの組み合わせも必須です。

心臓ペースメーカの消費電力が下がってきたということは、リチウム電池の持ちもよくなる(あるいは小さくできる)ということでもありますが、より小型で信頼性の高い電源ができれば、患者にとっては福音です。

参考情報:
Heartbeat Vibrations Can Power Pacemakers
Prototype pacemaker powered by heartbeat vibrations
(2012年2月12日、DailyRX)
Powering pacemakers from heartbeat vibrations using linear and nonlinear energy harvesters
M. Amin Karami and Daniel J. Inman

関連記事:
世界初 ワイヤレス給電方式の心臓ペースメーカー [2011/11/20 17:52]
ワイヤレス給電式もそうですが、
本当の意味での"永久式"ペースメーカーも夢じゃないですね
蓄電池の開発とさらなる小型化に期待です

コメント

このブログの人気の投稿

[Ubuntu 12.04 LTS]無線LANの設定【備忘録】

所有している2台のPCのうち1台は少々型古なノートPC 無線LANを内蔵しているので、使わない手はないかな... ただし親機も型古で、接続状況があまりよくない 使用中に切断されることもシバシバ... 最近はもっぱらPLCを使って有線LANにしているが、 せっかくなのでUbuntuでの無線LANの接続方法もご紹介しときます まずは我が家の無線環境をご紹介 ノートPCのスペックは... 【型式】 hp Compaq nw8440 【CPU】 インテル® Core™2 Duo プロセッサ T5500、1.66 GHz、667MHz FSB 【メモリ】 1024MB PC2-5300 DDR2-SDRAM 【HDD】 Serial ATA 80GB内蔵、7200rpm 【無線LAN】 Broadcom® 4311BG(IEEE802.11b/g、WiFi準拠) 【無線セキュリティ】 64/128bit WEP、WPA、WPA2、hardware-accelerated AES、802.1x authentication types EAP-TLS、EAP-TTLS、PEAP-GTC、PEAP-MSCHAPv2、LEAP、EAP-FAST、EAP-SIM

ダイアライザの種類を増やす

以前、 エセon-line HDF を行なっていた際、 ダイアライザは必ず高効率・高透水性のものを選定 結果、全てⅣ型、Ⅴ型のポリスルフォン(PS)系のみとなった 当時、使用していた銘柄は FDY-GW(PEPA)、VPS-HA(PS)、FX-S(PS)、APS-SA(PS、2.5㎡のみ)くらい 膜面積を変えて使い分け、 全てのダイアライザで必要に応じてon-line HDFを施していた 昨年、on-line HDFが認可され、 同時にヘモダイアフィルタも発売され、 エセon-line HDFを続けるのはマズイだろうということになり、 本当に必要な(適応のある)患者以外はHDへ移行することに その際に採用したのがAPS-EXだったが、これもPS

今更だけど生食プライミング再考①自己満足のうんちく ┐( -"-)┌マタクダラナイコトヲ...

今更シリーズ(笑) 当院は生食プライミングです... 1,300mL製剤のうち1,000mL使用 (残り300mLは返血用) 改めてプライミングの目的を再確認 透析医療事故防止のための標準的透析操作マニュアル には... 「ダイアライザと血液回路内の微小な塵, 膜の保護剤, 充填液および空気を洗浄除去し, 治療が開始できる状態にすることを目的とする」 ...とある とどのつまり、 血液回路内および人工腎臓(ダイアライザー)の 洗浄、気泡除去、充填...ってことね [洗浄] 滅菌残渣物、膜や回路材質からの溶出物、膜保護剤(グリセリンなど)、充填液(ウェットタイプの場合)の除去 [気泡除去] 気泡の患者体内流入および血液凝血の防止 [充填] 血液置換の際の溶血防止(生理的浸透圧溶液)、エアトラップチャンバの適切な液面調整 ...ってとこかな? 効果的な洗浄は、プライミング液の量を増やすことだろうけど、 コストや手間を考えた場合、 オンラインHDF専用機のような全自動装置で、 透析液でも使わなきゃ無理だろうね(苦笑)