皆さんの手はきれいですか?

2011年4月25日月曜日

お仕事

生物由来の汚れに含まれるATP(アデノシン三リン酸)を
迅速・簡便に測定できる「ルミテスターPD-20」をお借りした


測定は至って簡単
綿棒で拭きとって試薬と反応させるだけ
試薬の発光量を測定し数値化するというもの
測定単位はRLU(Relative Light Unit)

短期デモということで試薬はたったの10本だけ
有用なデータを得るほど試すことは無理っぽい
とりあえず気になる汚染されているであろう箇所を
拭きまくってみることに・・・

まずは試しに部下くんの手
あまりきれいそうでないので念入りに洗ってから拭ってみた(①)


次は部下くんの毛むくじゃらの腕
普段、患者さんのシャント肢の洗浄を指導している都合上
効果の程を確認するため洗浄前(②)と洗浄後(③)で測定
特に毛の部分を重点的に拭ってみた(笑)


一番気になっていたのは透析液カプラ
うちでは日機装のクリーンカプラ(配管洗浄時Oリングも洗浄されるタイプ)を使用
週1回酸と歯ブラシを使って念入りに洗浄を行っているが、
果たして本当にきれいに保たれているのか?
洗浄から1週間目のカプラのOリングを拭ってみた(④)


ついでにカプラジョイント(バイパスコネクタ)も拭ってみた(⑤)
こちらのOリングは配管洗浄時に洗浄されていない(ハズ・・・)


次はDCG-03のサンプリングポート
on-line HDFの置換液の取出口に使用している
内側(⑥)と外側(⑦)を拭ってみた



最後にスタッフが最も触れる箇所、患者監視装置のタッチパネル
普段は「ソフライト除菌(第4級アンモニウム塩含浸不織布)」で清拭
清拭前(⑧)と後(⑨)で拭ってみた


メーカー推奨の管理基準値


他社の測定器で測った清掃前の便座が3890±4954RLUという測定結果を
日本環境感染学会の抄録で発見

果たして結果は・・・

何と!部下くんの毛むくじゃらの腕が便座より汚いという結果が・・・
洗浄後でも管理基準値を下回らなかった
手の平も手洗い後にも関わらず管理基準ギリギリ
強く拭いすぎたか?

カプラは1週間洗浄しなくても内視鏡の管理基準を大きく下回った
クリーンカプラの効果が現れているようだ

タッチパネルはソフライトの清拭後で大きく低下
水拭きのみだと、どのような結果になったであろう?
残念ながら戴いた試薬が少なく検証はこれで終了

各箇所一度ずつしか検査していないので、
あくまでも参考値だが、面白い結果が出たと思う

価格も手頃なので購入申請出してみようかな
他に液体などの試料からATPを高感度に測定できる
ルミテスターC-110」なるものも発売されている
透析液水質管理に使えないものだろうか?
今度、試してみることとします