今更だけど生食プライミング再考②果たして結果は? ┐( -"-)┌ドウセタイシタコトナイダロ...

2014年10月10日金曜日

お仕事

...つづき

対象となるダイアライザは前記事で紹介した4つ
膜面積の似通ったもので比較したかったんだけど、
当院で使用している都合上、若干偏ってしまっております(汗)
(NV-SとPN-Xは1.8㎡、PSは2.0㎡、PES-Gαecoは1.5㎡)

ドライだったりウェットだったりセミウェットだったり、
ヘッダの形状や口径、中空糸の長さや径、容量など様々

それぞれ個性的なので、比較にはもってこい?(笑)

① 血液回路(A:69mL + V:47mL) + ダイアライザ血液側の
プライミングボリューム(PV)分を流した際のA・Vヘッダの残気
② さらに500mLまで流した際のA・Vヘッダの残気
③ さらにさらに1,000mLまで流した際のA・Vヘッダの残気
④ 最後に再循環して300mL/minで
1分間廻した際のV側から出てくる気泡

...をそれぞれ目視でチェック

まずはNV-18S(モイストタイプ = セミウェット)から...

① おおよそのPV(219mL)分流したところ
A側:右上に大きめの気泡あり
V側;ブクブク出て来たところ
② Total500mL流したところ
A側:右上の気泡は少なくなった
V側:ブクブクが止まったところ
③ Total1,000mL流したところ
A側:気泡なし
V側:①②で出て来た気泡がやや残っている程度
④ 最後に300mL/minで再循環×1分
A側は綺麗なのにV側から、多少のブクブクが...
中空糸内に残ってたんだね(汗)
このダイアライザ
ドーム状のヘッダ形状がAよりVの方がやや高くなっている
恐らく流出口の流れをスムーズにするための工夫?
確かに気泡が流出しやすかった印象



次はPES-15Gαeco(ドライ)

① おおよそのPV(209mL)分流したところ
A側:右上に大きめの気泡あり
V側:あれ!?全然満たっていない...?
透析液出入口のキャップが多少通気しているようで、
プライミング液が濾過されて透析液側に...(汗)
およそ300mL流して、ようやく回路全体が満たされた
...でも、ブクブク中(苦笑)
② Total500mL流したところ
A側:右上の気泡は少なくなった
V側:ブクブクが止まって、左下に小さい気泡
③ Total1,000mL流したところ
A側:右上の気泡がやや残っている
V側:左下の小さい気泡が変わらず
④ 最後に300mL/minで再循環×1分
A側はすぐに綺麗になったけど、
V側からかなりのブクブク(汗)

お次はPS-2.0(ウェット)

ウェットタイプって昔はA側に回路を接続する前に、
回路内を満たしてから、
ダイアライザに空気が入らないように接続してたと思うけど、
添付文書にはそんなこと書いてないんだね...
今回の比較では、回路が空の状態で接続
(当院でも普段はそうしてます)

① おおよそのPV(235mL)分流したところ
比較したダイアライザの中で最もPVが多いんだね...
開始早々、V側ヘッダはブクブク...当たり前か(笑)
A側:左下に大きめの気泡あり
V側:ブクブク継続中(汗)
② Total500mL流したところ
A側:左下の気泡は変わらず
V側:ブクブクが止まったが、小さい気泡が多数確認
③ Total1,000mL流したところ
A側:左下の気泡は全く変わっていない(汗)
V側:こちらも、小さい気泡が変わらず多数あり
④ 最後に300mL/minで再循環×1分
A側は綺麗になったけど、V側は細かい気泡がブクブク...
A側の気泡がようやく上がってきたんだろうね(汗)

最後にPN-180X(ドライ)
流れが均一になるように設計されたヘッダ形状だから
楽しみだったんだよね〜(笑)

① おおよそのPV(211mL)分流したところ
A・V共にメチャクチャ綺麗じゃん!?
真ん中の流出入口の下に隠れて見えないのか?
その後、流出口をずっと眺めていたが、
最初にプライミング液が流れ出てきて以降、
目立った気泡の流出は確認できず...
② Total500mL流したところ
A・Vヘッダおよび流出口共に変わらず綺麗
③ Total1,000mL流したところ
変わらず綺麗
④ 最後に300mL/minで再循環×1分
全くブクブクが出てこないゾ!!!
全てのダイアライザー共に、
複数の回路(最低3箇所)で確認したんだけど、
結果はほぼ同じ

PN-Xが抜きん出て良かったけど
他の回路では、
ダイアライザがやや傾いて取付けてあったんだけど、
それでも①の工程で
A側に小さい気泡があったのが確認できたくらい
(他の工程では同様の結果)

普段は、開始時に300mL/minで200mLほどを高流量で廻しながら、
手の平でA側ヘッダを叩いて脱気してるんだけど、
A側ヘッダに関して言えば、
PN-Xは当然として、NV-SやPES-Gαecoは良好に脱気できている
PSは200mL程度じゃ、なかなか脱気が難しんだよね...(苦笑)

ウェットは上述したように、
A側回路を満たしてから接続する方法が良いのかな?
でも、チョット面倒くさいよね(苦笑)

決してフレゼニウス&日機装の回し者じゃないいですからね(笑)

血液回路の形状や方法によっては
結果は違うかもしれませんので、
あくまでもご参考程度に...