近年、リン吸着薬が多種発売されていて、
覚えるのに一苦労(汗)
オレが血液浄化専門臨床工学技士の受験した頃は、
炭カルとセベラマーに、
当時発売したばっかりのランタンくらいだったかな...
勉強が楽だったけどね(苦笑)
最近は機械、技術系にばかり気にしてたから、
たまに薬のお勉強もしなきゃ(笑)
リン吸着薬の課題、使い分けのコツを紹介
血液透析患者への投与
Medical Tribuneより
血液透析患者では、高リン血症が生命予後に影響を与えることから、リン吸着薬投与による血中リン値の改善が治療の鍵となる。東京慈恵会医科大学腎臓・高血圧内科准教授の横山啓太郎氏は、リン吸着薬の課題を整理した上で、同氏が行っている処方の手順を第62回日本透析医学会(6月16~18日)で解説した。
Ca含有リン吸着薬に伴う血中Ca濃度上昇でFGF-23上昇の問題も
血液透析患者における高リン血症は、生命予後を悪化させる明らかな危険因子である。近年、COSMOS研究において血中リン濃度が3.6~5.2mg/dL未満の透析患者では死亡率が低く、治療前の血中リン濃度が5.2mg/dL以上で同値の改善により死亡率が低下することが示された(Nephrol Dial Transplant 2015; 30: 1542-1551)。
横山氏は、透析患者における高リン血症治療の重要性を指摘した上で、その治療法であるリン吸着薬の課題として①同薬に含まれるCaの過剰負荷②便秘などの消化器症状による服薬コンプライアンスの低下③金属系リン吸着薬による微量金属の体内への蓄積―を挙げた。
リン吸着薬には、Ca含有および非含有の2種類がある(表)。
2013年に、Ca非含有リン吸着薬は透析導入の有無にかかわらず慢性腎臓病(CKD)患者の死亡リスクを低下させるとのメタ解析の結果が示された(Lancet 2013; 382: 1268-1277)。一方、Ca含有リン吸着薬は血中Ca濃度を上昇させるとともに、リン濃度を調節する線維芽細胞増殖因子(FGF)-23も上昇させることが報告され、KDIGO(Kidney Disease:Improving Global Outcome)は「高Ca血症や異所性石灰化が見られなくとも、Ca含有リン吸着薬の使用は制限されるべき」とするガイドライン改訂を行った。
Ca非含有リン吸着薬であるセベラマーは、65歳以上の透析患者の生命予後を改善する(Kidney Int 2007; 72: 1130-1137)などの豊富なエビデンスを有する薬剤である。しかし、前記の②において必ずしも服薬コンプライアンスが良好とはいえず、高リン血症が改善されないことへの懸念から、同じCa非含有タイプでリン吸着作用がより強い炭酸ランタンや鉄含有リン吸着薬であるクエン酸第二鉄、スクロオキシ水酸化鉄が開発された。
鉄蓄積の陰に良好な作用も
鉄を含有するクエン酸第二鉄、スクロオキシ水酸化鉄は、継続投与によって血清フェリチン値が上昇するなど、前記の③の体内における鉄の蓄積が懸念されている。しかし同薬投与による同値の上昇が貧血を改善させる可能性がある他、クエン酸第二鉄の第Ⅲ相臨床試験ではFGF-23の低下が認められる(Clin Am Soc Nephrol 2014; 9: 543-552)など、副次的な作用が示唆されるという。
3種類以上の治療法を直接比較する臨床試験が行われていなくても、治療法を評価できるネットワーク・メタアナリシスの報告が増えている。横山氏は、ネットワーク・メタアナリシスによる各リン吸着薬の評価結果に言及。「死亡リスクの低下はセベラマー、鉄含有リン吸着薬で優れるが、リン吸着作用は鉄含有リン吸着薬で高い」と紹介した。
コンプライアンス不良例では金属タイプを
6製剤あるリン吸着薬の使い分けについて、横山氏は「私見である」と断った上で「投与開始前の血中リン値が7.0mg/dL超またはセベラマー、ビキサロマーを投与しても6.0mg/dL以下への達成が困難であれば、金属タイプのCa非含有リン吸着薬(炭酸ランタン水和物、クエン酸第二鉄水和物、スクロオキシ水酸化鉄)を投与し、リン値を速やかに低下させるべき」とした(図1)。
一方、血中リン値が7.0mg/dL以下であればポリマータイプのCa非含有リン吸着薬(セベラマー、ビキサロマー)で投与を開始し、コンプライアンス不良例や6.0mg/dL以下への達成困難例では金属タイプのCa非含有リン吸着薬の追加や変更を考慮する。
また、いずれのリン吸着薬とも初期投与量から開始し、コンプライアンス不良例や6.0mg/dL以下への達成困難例の薬剤追加・変更については、ポリマータイプと金属タイプのCa非含有リン吸着薬を相互に切り替えるとした(図2)。
(図1、2とも横山啓太郎氏提供)
(JSDT 2017取材班)
専門技士の勉強してた時は、
この9分割図さえ覚えてれば
何とかなったような...?
医療のお勉強って、ちょっと怠ると、
すぐに浦島太郎状態になるところが恐ろしいところ(汗)
お勉強しとかなきゃね(苦笑)
覚えるのに一苦労(汗)
オレが血液浄化専門臨床工学技士の受験した頃は、
炭カルとセベラマーに、
当時発売したばっかりのランタンくらいだったかな...
勉強が楽だったけどね(苦笑)
最近は機械、技術系にばかり気にしてたから、
たまに薬のお勉強もしなきゃ(笑)
リン吸着薬の課題、使い分けのコツを紹介
血液透析患者への投与
Medical Tribuneより
血液透析患者では、高リン血症が生命予後に影響を与えることから、リン吸着薬投与による血中リン値の改善が治療の鍵となる。東京慈恵会医科大学腎臓・高血圧内科准教授の横山啓太郎氏は、リン吸着薬の課題を整理した上で、同氏が行っている処方の手順を第62回日本透析医学会(6月16~18日)で解説した。
Ca含有リン吸着薬に伴う血中Ca濃度上昇でFGF-23上昇の問題も
血液透析患者における高リン血症は、生命予後を悪化させる明らかな危険因子である。近年、COSMOS研究において血中リン濃度が3.6~5.2mg/dL未満の透析患者では死亡率が低く、治療前の血中リン濃度が5.2mg/dL以上で同値の改善により死亡率が低下することが示された(Nephrol Dial Transplant 2015; 30: 1542-1551)。
横山氏は、透析患者における高リン血症治療の重要性を指摘した上で、その治療法であるリン吸着薬の課題として①同薬に含まれるCaの過剰負荷②便秘などの消化器症状による服薬コンプライアンスの低下③金属系リン吸着薬による微量金属の体内への蓄積―を挙げた。
リン吸着薬には、Ca含有および非含有の2種類がある(表)。
表. リン吸着薬の種類 |
Ca非含有リン吸着薬であるセベラマーは、65歳以上の透析患者の生命予後を改善する(Kidney Int 2007; 72: 1130-1137)などの豊富なエビデンスを有する薬剤である。しかし、前記の②において必ずしも服薬コンプライアンスが良好とはいえず、高リン血症が改善されないことへの懸念から、同じCa非含有タイプでリン吸着作用がより強い炭酸ランタンや鉄含有リン吸着薬であるクエン酸第二鉄、スクロオキシ水酸化鉄が開発された。
鉄蓄積の陰に良好な作用も
鉄を含有するクエン酸第二鉄、スクロオキシ水酸化鉄は、継続投与によって血清フェリチン値が上昇するなど、前記の③の体内における鉄の蓄積が懸念されている。しかし同薬投与による同値の上昇が貧血を改善させる可能性がある他、クエン酸第二鉄の第Ⅲ相臨床試験ではFGF-23の低下が認められる(Clin Am Soc Nephrol 2014; 9: 543-552)など、副次的な作用が示唆されるという。
3種類以上の治療法を直接比較する臨床試験が行われていなくても、治療法を評価できるネットワーク・メタアナリシスの報告が増えている。横山氏は、ネットワーク・メタアナリシスによる各リン吸着薬の評価結果に言及。「死亡リスクの低下はセベラマー、鉄含有リン吸着薬で優れるが、リン吸着作用は鉄含有リン吸着薬で高い」と紹介した。
コンプライアンス不良例では金属タイプを
6製剤あるリン吸着薬の使い分けについて、横山氏は「私見である」と断った上で「投与開始前の血中リン値が7.0mg/dL超またはセベラマー、ビキサロマーを投与しても6.0mg/dL以下への達成が困難であれば、金属タイプのCa非含有リン吸着薬(炭酸ランタン水和物、クエン酸第二鉄水和物、スクロオキシ水酸化鉄)を投与し、リン値を速やかに低下させるべき」とした(図1)。
図1. 透析患者におけるリン吸着薬の処方手順例(血中リン値が7.0mg/dL以上など) |
また、いずれのリン吸着薬とも初期投与量から開始し、コンプライアンス不良例や6.0mg/dL以下への達成困難例の薬剤追加・変更については、ポリマータイプと金属タイプのCa非含有リン吸着薬を相互に切り替えるとした(図2)。
図2. 透析患者におけるリン吸着薬の処方手順例(初期投与量から開始した場合の追加・変更) |
(JSDT 2017取材班)
専門技士の勉強してた時は、
この9分割図さえ覚えてれば
何とかなったような...?
レグパラ(シナカルセト)も
今じゃパーサビブ(エテルカルセチド)に
取って代わられようとしているようだし...医療のお勉強って、ちょっと怠ると、
すぐに浦島太郎状態になるところが恐ろしいところ(汗)
お勉強しとかなきゃね(苦笑)
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