2016年9月15日木曜日

植込みデバイスはMRI対応が普通に

心臓ペースメーカー、MRI対応型が主流に 約40万人が装着
産経ニュースより

 体内に埋め込み、心臓の働きを助ける「ペースメーカー」。装着者は高齢者を中心に約40万人に上るとされるが、これまで機器の動作に磁場が影響するため「MRI(磁気共鳴画像装置)」を使った精密検査を受けられなかった。近年、MRI対応型が登場し、急速に普及しつつある。(玉崎栄次)
4年間で普及

ペースメーカーは、脈拍が遅くなり軽い動作でもめまいや息切れを起こす「徐脈性不整脈」の治療に使われる。金属のケースに電子回路や電池が内蔵された本体と、心臓に電気刺激を伝えるリード線で構成。手術で心臓の近くに埋め込み、機器が脈拍の乱れを感知すると、心臓の筋肉に電気刺激を与え脈拍を整える。

MRIは、強い磁力で水や脂肪に含まれる水素原子の分布を読み取り、画像化できる装置。丸い筒のような大型の機械の中に横たわり検査する。脳や関節など水分を多く含む軟らかい組織の描出に定評がある。しかし、MRIに対応していないペースメーカーは磁力で機器が誤作動したり、リード線が発熱したりする危険性があるため、装着者のMRI検査は禁止されていた。

平成24年、医療機器メーカー「日本メドトロニック」(東京都港区)が国内初のMRI対応型を発売したのを皮切りに、国内の主要メーカーも扱うようになった。いずれも磁力の影響を受けやすい部品を減らしたり、発熱を抑えられるリード線を使用したりしている。

日本医学放射線学会などが定めた基準をクリアした特定の施設に限られるなどの条件はあるものの、装着者の多くが検査を受けられるようになった。

診断に効果発揮

ペースメーカー製造業者などでつくる「日本不整脈デバイス工業会」(文京区)によると、毎年約4万人が新たにペースメーカーを埋め込み、装着者は約40万人に上る。日本メドトロニックの調査では、装着者の平均年齢は74歳で9割が65歳以上という。

杏林大医学部の似鳥俊明教授(放射線科)によると、MRIは高齢者に患者が多い関節の病気の診断に効果を発揮する。膝の関節の軟骨がすり減って痛みが出る「変形性膝関節症」や、足の血管が狭まるなどして歩行障害が起きる「閉塞(へいそく)性動脈硬化症」などは、MRIによる検査が早期発見・診断につながる。

また、「脳梗塞」や「くも膜下出血」などの脳血管疾患の診断にも有効。似鳥教授は「後遺症が出ず、治療が可能な初期の脳梗塞の診断には、病変をより詳細に見ることができるMRIによる検査が欠かせない」と説明する。

安心感も

「対応型を付けていたから検査を受けられた。もし、対応型に交換していなかったらと思うと…」

こう話すのは、重度の不整脈を抱え、埋め込み型ペースメーカーを使用する無職の女性(72)=板橋区。平成23年にMRI対応型でないものを装着したが、昨夏、主治医の勧めで対応型に交換した。その半年後の今年2月、交通事故に遭い、脳挫傷と骨折で救急搬送された。ペースメーカーを交換していたため、MRIで脳の精密検査を受け、異常がないことを確認できたという。

年間約160人の患者にペースメーカーの埋め込み手術を手がける日本大医学部の中井俊子准教授(循環器内科)は「MRI検査をしたくても受けられず、CT(コンピューター断層撮影装置)で代用したり、検査を諦めたりしていたペースメーカー使用者は多かった。患者らが抱えていた不安を解消できたことは画期的だ」と話している。

改めてMRI対応CIEDs(心臓植込み型デバイス)についておさらい

条件付きMRI 対応CIEDs装着患者のMRI 検査は、
以下の基準を満たした施設でのみ施行 可能である...とのこと

【施設基準】
1. 放射線科と循環器内科あるいは心臓血管外科を標榜していること。
2. 条件付き MRI 対応 CIEDs の使用説明書に記載された条件で検査が行えること。
3. 磁気共鳴専門技術者あるいはそれに準ずる者が配置され、MRI 装置の精度および安全 を管理していること。
4. CIEDs の十分な診療経験があり、デバイス管理が可能であること。
5. 関連学会が監修し製造販売会社などが開催する該当機器の適切で安全な使用 法に関する所定の研修を修了していること。

あれ?
以前「デバイスのプログラミングなどに精通した臨床工学技士が常勤」って文言なかったっけ?
改定になって、削除されたの?(悲)

検査実施可能施設の一覧はこちら
http://sjm-mri.jp/approval/

【実施条件】
1. MRI対応心臓植込み型電気的デバイス(ペースメーカ、除細動器、両室ペースメーカなど:Cardiac Implantable Electronic Devices, CIEDs)の使用説明書に記載された条件で一貫して検査が行えるように設定できるMRI装置を使用すること。
2. MRI対応CIEDs装着患者のMRI検査を実施する前に、関係する循環器医師,放射線科医師,診療放射線技師ならびに臨床工学技士の各々が所定の研修を修了していること。
3. MRI検査の実施に際しては、研修を修了した循環器医師がMRI検査の安全性を確認 し、その後同医師が 検査の依頼を行う。循環器医師以外が検査を依頼する場合、あるいは他院でMRI対応CIEDsを植込まれた患者の検査を行なう場合においても、同様な手順を行う。
4. MRI非対応CIEDs装着患者との区別を明確にする目的で、患者は常に「MRI対応心臓植込み型電気デバイス」などと明示されたカードを携帯し、MRI検査の際にはペースメーカ手帳などとともに提示しなければMRI検査を受けることはできない。
5. 検査に際しては、MRI 対応 CIEDs 装着患者の MRI 検査マニュアルを遵守するとともに、MRI検査依頼時から検査後までのチェックリストに従って検査を行う。
6. MRI検査直前の最終確認は循環器医師、または臨床工学技士あるいは臨床検査技師が行なう。
7. 検査中はパルスオキシメーターあるいは心電図モニターを用いて心拍を連続的に監視する。また、近接した部屋に電気的除細動器を備え、必要な時に直ちに使用できるようにしておくこと。
8. 不整脈発生など検査中の不測の事態に即座に対応できる体制のあること。必要に応じて循環器医師が検査に立ち会うことが望ましい。
9. MRI検査後のCIEDsのリプログラミングの確認は循環器医師が行う。

ここで臨床工学技士が登場!(笑)
所定の研修の修了が条件で、
検査直前の最終確認を行うとあるね

施設基準から省かれたのは残念だけど、
実際の実務では、臨床工学技士の活躍の場だよね

今はペースメーカー業務に関わってないけど、
基本的なことくらいは、忘れないように勉強しておくとします(笑)

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