今更だけど、ブラックアウトの経験を喋ってきた(汗)

2019年11月8日金曜日

お仕事 お勉強

あのさ〜
何回も言うようだけど、
オレって、いい歳こいて、
人前で喋るの苦手なんだよね...

それなのに最近、プレゼンする機会が多いんだよな(汗)

先日は、日臨工・委員会の宣伝を、地元の研究会でやってきたし
それを、今月末の地方技士会でもやる予定(苦笑)

スライド作るだけなら、好きなんだけどな...
現に、発表とは別に
パンフレット原案や説明資料も作らされている(汗)

...で、スライド業務が溜まっているところに、
こんな↓ところで発表依頼が!?
しかも、座長のおまけ付き!?

オイオイヾ(-_-;)
座長は、過去に見習い(2人座長)は経験しているけど、
一人でやったことねぇぞ!(汗)

こういうことは逃げていないで、
若い頃から経験しておくべくだったな(苦笑)

ま、引き受けちまったものは仕方ない...
なるようになるさ精神で、
半ばヤケクソで挑んでみた...んだけど、
やっぱりグダグダだったわ orz

ま、言い訳はさておき、
今回の発表は、およそ一年ほど前に発生した
北海道胆振東部地震がきっかけで起きた
ブラックアウトの際の、各施設の対応を
記憶を呼び起こしながらまとめたわけ(苦笑)

会場では、上手く(喋れなくて)お伝えできなかったので、
ここにアップしとくわ
当院は、患者さんを、
他の施設さんへ依頼はせず、自施設で対応すべく、
ギリギリまで踏ん張った...というお話

タイトルに、はてなマーク(?)が付いてるけど
実は踏ん張ってたわけじゃなく、
ホントは依頼したとか、しなかったとか...???
当院は、複数の診療所が入居する、テナントビルの3階にあるんだけど
ビル全体に非常用電源なんてもはなく、
送電線1系統のみで電力供給を受けてるんだよね

さらに上水道も、
地下の貯水槽より、電動ポンプで各階に汲み上げ
停電時は即、断水
もちろん透析不能(汗)

ちなみに透析装置は、患者監視装置が30台で個人用なし

透析通信システムを導入してるんだけど、
完全ペーパーレスを目指して!な〜んてカッコつけてたんだよね
後々、これが仇になるとも知らずに...(汗)
透析クールと患者数、スタッフ数はご覧お通り

この時、
毎年、本州よりご家族で車中泊しながら
道内旅行される方が、今年も来道
地震当日に透析の予定だったんだよね...(汗)
震災前の、当院の、災害に対する危機意識は最低っ(汗)
災害がほとんどないに等しい地域なので、
長期間に渡って透析ができなるようなことはないだろうと、
心のどこかで災害は他所の出来事くらいに思ってたわ(苦笑)

災害対策は頭の中では考えてはいたものの、
マニュアルの整備なんかしてなかったわ(汗)

JHAT隊員だなんてなって、支援行きまっせ!と息巻いてはいたけど
自分の施設のことはなおざりだったんだから
どうしようもないよな(苦笑)
...で、そうこうしているうちに、
大地震が発生してしまい、
ブラックアウトに陥ってしまった...(汗)

普段、見えないところで、
天の川がくっきりと見えたそうな(驚)

CE Networkの管理人殿も、さぞかし写真に収めたかっただろうなぁ(笑)
地震発生直後は、自宅で夢の中...
グオォォ( ̄¬ ̄*)Zzz

しかし、この地域では珍しく大きな揺れだったんで
飛び起きたわ!(汗)

すぐにテレビを付けて報道番組を確認
...しかし、間もなく停電(汗)

ここから、情報収集はスマートフォン頼みとなった
停電直後に、SNSを使って全スタッフと連絡
普段からスタッフ同士の業務連絡で、
Facebookグループを活用しとったんで、
震災当時の連絡ツールとして威力を発揮!

ちなみに、地域の他院の技士さんとはFacebookで繋がっておったので
状況確認させてもらうのにFacebookメッセンジャーが大活躍(笑)
うちのクリが入るビルは、
ALSOKの警備システムで護られとったんだけど
停電直後、スタッフの一人が、クリニックの様子を見に行ったら、
停電で警備システムが停止していて、
職員通用口の電気錠が解錠されず、
入館を拒まれたそうな(苦笑)

時間をおいて、別の者が行った際、
患者さんが出入りする正面入口の自動ドアのロックが外れとって、
手でこじ開けられたと...大丈夫なのかALSOK?(苦笑)
ようやく入館することができたということで、
ここからオレが終日、院内に留まり
情報収集しながら関係各所と連絡をとっておった(汗)

院内に入ったのは朝7時
院内が地震による損壊などがないことを確認した後、
当日透析予定だった患者さん方に、電話連絡
当日の透析が再開できるかは不明であったため、
次の連絡あるまで自宅待機を指示!

この時、クリニックの電話は、停電で使用不能であったため、
ここでもスマートフォン頼みだったんだよね(苦笑)

時間経過とともにWeb上では、
停電が長期化する可能性があるという情報が散見!?
午前9時の時点で、院長に、
「透析可能な施設さんへ患者さんの受入を打診してみては?」と進言

しかし
「まだ時間帯が早いので、もう少し様子をみようよ」ということに...

一応、いつでも依頼ができるようにと、
透析条件などの必要書類を準備しておこう!

...と思ったんだけど、
そう言えばうち、完全ペーパーレスを謳ってたんだっけ!?

印刷した紙媒体は一切用意されていなかった...というお粗末な結果(苦笑)
透析通信システムって、
バックアップ電源としてUPSがあるんだけど、
停電時には安全にシャットダウンしてくれるだけで、
サーバーを長時間稼働させるだけのバッテリ容量はないんだよねぇ(汗)

だけど、条件表などは印刷をしなければならん!

...ということで、
何とかサーバーを立ち上げて、条件表などを印刷するために、
たまたま近くにいた透析装置メーカーと
ビルの管理会社に連絡し、
発電機を手配してくれ!と要請

しかしながら、準備に時間を要するということで、
待ちぼうけを食らうことに...(苦笑)
そうこうしているうちにうちに、
市内の広範囲で停電が復旧しつつあると言う情報を得て、
当院の復電も近いのではと...翌日には透析が再開できるかもと考え、
全スタッフを緊急招集!

当日、透析ができなかった患者さんと、
翌日に透析を予定していた患者さんを、
全員、翌日1日で透析をやっちゃおうぜ!ということになり、
すぐさま全ての患者さんに電話で連絡

しか〜し!
夜になっても当院のあるエリアだけ、
復電することはなかった orz
(中心街にあるのに、復電したのは最後の方だった:汗)
翌日の透析、ダメかも...と諦めかけたその時!
深夜未明に、院長より、ようやく復電したよ...という連絡が入る
ε-(´∀`*)ホッ

すぐさま技士どもを招集!
ヒイィィヽ(ヽ´Д`)ビシッ∑~~~\(`=´)オラー!サッサトアツマレェ

深夜未明に装置の点検と翌透析の準備(汗)

RO装置が長時間停止していたんで、
透析用水の水質悪化が懸念
RO装置からの消毒しましたよ...夜中に(苦笑)

また、再停電することも懸念されたんで、
即応体制整えるために、
オレが朝まで院内に泊まり込むことに(汗)

しか〜し!
再停電することなく無事、朝を迎えたっす
(´・∑・`)コケー

早朝より患者さんを迎え入れ透析を開始
全患者一律3時間透析を行い、
夜までに全員無事終了
フゥー(*´-ω-`)ヨウヤクオワッタカ

翌土曜日からは通常スケジュールに戻った(喜)
今回は院長の判断で、患者の依頼を見送った...はずなのだが、
このスライドをまとめる際に、
改めて当時のお話を伺うと、
基幹病院の後輩医師には、
個人的に連絡をとって打診したよ...と言いだした!?
寝耳に水 (゚δ゚")キイテナイヨ!?

つい先日、院長とその先生が、飲み会で同席した際に、
この件が話題として持ち上がったようで、
うちの院長はお願いしたよ...と、後輩先生は聞いてないっすよと、
言った言わない論争になったそうな(苦笑)

停電は1日で復旧し、
結果として、自院で対応できたので良かったけど、
復電までもう少し長引いていたら、
患者さんに多大な迷惑をかけたてな...間違いなく(汗)
...で、今後の課題としては、、
今回のようなケースでは、
透析実施可能施設への要請は、
医師任せにせず、
スタッフも積極的に他院と連絡を取り合って、
情報共有と、万一の時はお願いするという意思表示を行っていくことが重要!
普段からのコミュニケーションが大事よん(笑)

あと、停電によるシステムの停止に備えた、紙媒体の事前準備は必須だからね
この地震の後、完全ペーパーレスは即時撤回
条件変更のたびに、印刷かけて保管してるっす(汗)

患者やスタッフとの情報伝達方法を改めて検討すること...
スマホのバッテリが持つか不安だったわ
最後の方は、院内のノートPCのバッテリから充電してたからね(笑)
兎にも角にも、
施設事情に合わせた、災害対策マニュアルを
早急に整備すること...これに限るな

反省ばかりの震災体験...自虐ネタの発表でした(汗)