かばんサイズで血液浄化!?

2019年6月17日月曜日

お仕事 時事ネタ

透析医療に関わる皆さん、
既に、この↓報道記事をご覧になったのでは?

かばんサイズで血液浄化 - 腎臓病患者に救急医療(共同通信社)
https://this.kiji.is/513135567509161057
アタッシュケースより小さいと謳っている実際のサイズ感はコチラ
輸液ポンプ3つ分くらいかな?

上記画像は試作1号機で、
記事の画像は試作2号機らしいのだが、
1号機より少々サイズアップしている模様

それにしても、持ち運びするには、
十分な小ささだよね(嬉)

また、血液体外循環には、
長耐久性で小型の遠心ポンプを使用
ローラーポンプに比べ、
溶血率は50%以下だそうな

血液濾過器は、膜面積0.5㎡の小型
中空糸径を100μmと極細にすることで、
膜への蛋白付着が少なく
TMPの経時変化が抑えられ
新しいハウジング形状も相まって
抗凝固性に優れ、長期使用に耐えられるんだそうな!?

回路や血液濾過器を交換せず
6日間の連続使用ができたんだそうな!!!
ヤギでヘパリン(左)とクエン酸ナトリウム(右)で実験
当初は、緊急時(救急)での使用を想定してたらしいが、
在宅透析への参入も視野に入れている模様!?

この件って、
3年前の日本人工臓器学会で
詳しく講演されとったんだね
携帯型人工腎臓の開発話題は、
過去にもいくつも出ていたけど、
どれも未だ実用化されてないよね(苦笑)

(当ブログで扱った携帯型人工腎臓の過去スレ)
災害時の携帯型透析デバイス!?(2014/2/21)」
どっかで見たような携帯型人工腎臓 (2014/10/04)」
いよいよか?携帯型人工腎臓 (2016/10/04)」
患者負担を減らす人工臓器の開発(2017/09/24)」
埋込型人工腎臓がいよいよ実用化!? (2017/12/27)」

再生医療では、
腎臓を作り出す研究が進んでいて、
(マウスで)機能する腎臓の作成に成功したらしい

「ミニ肝臓」「ミニ腎臓」体内で機能 横浜市大や京大 - マウスで確認 本格移植へなお課題 (日本経済新聞)

生体腎に比べ不完全な現行の血液透析療法では、
患者さんの身体的負担だけでなく
通院など生活の負担も大きいだけに、
患者さんにとって少しでも負担軽減に繋がる技術が
確立されるようになるといいね(笑)