臨床工学技士の将来

2012年1月7日土曜日

お仕事 時事ネタ

京大でのCBPで誤って血漿分離器(だったかな?)を使用してしまい
患者さんを死亡させてしまった事故で、
原因の背景に臨床工学技士不足があったことを指摘しているようです

透析死亡事故 原因は“技士不足”

NHK News Webより
京都大学附属病院で、去年、人工透析を受けていた50代の男性が死亡した医療事故は、専門の技士が行っている透析の装置の部品交換を技士がいない夜間に医師と看護師だけで行ったことが原因とみられることが分かり、関係者は全国の医療現場における技士不足が背景にあると指摘しています。
去年11月、京都大学附属病院で、透析装置の血液中の老廃物を取り除く部品と誤って、血液の成分を取り除く部品が取り付けられ、人工透析を受けていた50代の男性患者が死亡しました。2つの部品は、よく似ていて、ふだんは専門知識を持った「臨床工学技士」が部品の交換をしていましたが、技士がいなかった夜間に医療事故が起きたということです。京大病院は、医師と看護師だけで高度な医療機器を操作したことが事故の原因だった疑いが強く、技士の数が十分でないことが背景にあるとして、臨床工学技士が24時間の対応ができるようことし4月から人員を増やし、正規の職員としても採用する方針を固めました。京大病院の一山智副院長は「医師が医療機器を扱うことに不慣れな場合もある。安全を確保するうえで、臨床工学技士の役割は極めて重要と考え、人数を増やす努力はしてきたが、すべての時間帯をカバーできていなかった」と話しています。

臨床工学技士は透析装置や呼吸器など生命を維持するための医療機器についての専門知識を持つ技士で、医療機器の操作や管理に高度な専門知識が必要になるなか、昭和62年に国家資格となりました。厚生労働省によりますと、臨床工学技士は全国で2万7000人余りで、病院への配置も法律で義務づけられていません。京都府臨床工学技士会の仲田昌司会長は「医療機器はどんどん高度化しているが、臨床工学技士は足りていない。技士が常にいるという状況にないため、医療機器のトラブルへの対処が遅れたり、適切にできなかったりするケースがある。医師や看護師が機能や特徴を熟知していない医療機器を扱うのは危険で、国は病院の役割や規模に応じて臨床工学技士の配置を義務づけるなど、改善を図ることが必要だ」と指摘しています。
京都技士会の会長さんのお言葉、届くと良いですね
こういった事故が起きてからじゃないと国は動かないでしょう...
我々も安全管理のエキスパートとして名を挙げるチャンスかもしれませんネ

臨床工学技士を配置していない施設では、
我々をただの透析技士と見ているところも少なくないようです
透析施設勤務の技士が圧倒的に多いのも事実です
この事故をきっかけに知名度を上げていかねば...

慢性維持透析の将来を考えると、
我々もこれからは透析だけで飯を食っていけるとは思えませんので、
広い視野を持って望まねばいけませんね