3密透析室での透析患者さんへの感染防止策!?

2020年4月9日木曜日

お仕事 時事ネタ

透析室って、まんま"3密"よな(汗)
うちのような外来透析専門クリニックを例に挙げると...

まずうちの透析ベッド数は30床...
つまり、30人の患者さんが
同時刻帯に集まってくる可能性があるということ(汗)

ベッド間は、1m20cmほど...
他の施設と比較しても広いほうだと思うけど、
それでも、感染防御ができるほど
距離が離れているとは思えない(苦笑)
更衣や休憩、食事を摂る場所だって、
1箇所に集約されちゃってるし、
動線もほぼ1本しかないものだから、
患者さん同士、密接に接触する機会が多い(汗)

さらに、乗り合いで送迎サービス受けているから、
車内の3密にも晒されているよな(苦笑)
医療従事者としては、予防策の徹底や
患者さんへの予防指導、
感染発生時の対応ばかりに
目が行きがちだが、
この"3密"対策こそが、最も重要で効果的なんだよね

じゃあ、とっととやれよ!...と思われるかもしれないけど
これが中々、難しんだよね(汗)

実際にやろうと思ったら、
全患者さんを各々、個室で透析を行うのが理想?
もっと極論を言えば、全員在宅透析?

無理無理...(汗)
そんな設備や体制の整った施設は皆無だからね

現状できることといえば...
  1. ベッド間を離す = ベッド数(可動数)を減らす
  2. その上で、時差入室を行う(時間的隔離)
...ことくらいかな
日本透析医学会「新型コロナウイルス感染症に対する透析施設での対応について(第改訂版)」
でも、これって、現状の人員数でできる?
1クールの可動ベッド数を減らす = 施行クール数が増えるわけで
大規模災害時のように透析時間を減らすわけにもいかないだろうから
実働時間(= 勤務時間)が増えることになる

うちのクリニックでは、
平時は月水金2クール、火木土1クールの計3クール行っってるけど
上記の隔離策を実施する場合、
ベッド間を1床空床にするとしたら
単純に1クールの稼働率が半分になるので、
施行クールを倍増しないと、
全患者さんの透析に全てに対応できないことに...!?

...ということは、
計6クール(毎日3クール)と、実働時間が倍になるので
現状の職員数でやろうと思ったら
勤務時間が倍になるということ?(汗)

こんなの続けたら皆、疲弊するのは明らか

特にうちは医師が一人なので
倒れられたら一環の終わり(苦笑)

しかも、患者数(透析施行数)は、
平時と変わらないので、
収益(診療報酬請求額)は変わらないんだよね

スタッフに多額の残業手当払ったら
大赤字だよな(苦笑)

これって、人的にも金銭的にも、
どこぞからか支援を受けないとできないことだよね

平時には感染予防だからと、
マスクを患者さんに無料配布してたけど
医療スタッフ(施設)へのマスク供給も滞ってるんで
やむなく患者さんへの配布を中止(悲)

患者さんだって、入手困難なので
マスクをしないで来院する方も増えている...(汗)

なおさら感染のリスクが高まるよね(苦笑)

国や自治体には...
  1. 感染拡大防止のための施策のため、透析施設への人的、金銭的支援
  2. 透析施設(医療従事者)のみならず、透析患者さんへもマスクを優先供給
  3. 乗合い送迎車を利用しなくて済むように、患者さんへ通院交通費助成
...をお願いしたいところ

ここまでやれれば、
透析施設での感染拡大は、
強力に抑制できるものと勝手に考えた次第(笑)

医療関連団体(職能団体、学術団体)や患者団体から
要望を強くプッシュしてくれんかな?