新しい埋め込み人工腎臓が考案

2013年3月5日火曜日

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体内埋め込み式人工腎臓研究 岡山理科大教授ら、透析負担軽減

山陽新聞岡山医療ガイドより
体内埋め込み式人工腎臓のイメージ図
岡山理科大の中路修平教授(生体材料工学)らのグループが、体内埋め込み式の人工腎臓の研究を進めている。半透膜のバッグを腹腔(ふくくう)に入れて特殊な透析液を注入。吸水・吸着材を利用して体内の老廃物と余分な水をバッグに取り込み排出する仕組み。透析液は患者が簡単に交換でき、実用化できればQOL(生活の質)向上が期待できる。

体内の尿素や尿酸、クレアチニンなどの老廃物と水分は尿で排出されるが、腎機能が衰えた患者には透析治療が必要。「腹膜透析」は腹膜内側に埋めた管を通して患者が自宅で透析液を交換できるが、数年から十数年で腹膜のろ過機能が落ちてしまう。また患者の大半が受ける「血液透析」は週2~3回通院し、体外式装置で1回4~5時間かけて血液を浄化するため負担が大きい。

こうした課題解決へ中路教授らは2009年から、腹膜の代わりにろ過機能のある半透膜のバッグを使う方法を検討。試験管の実験では透析液に混ぜて老廃物と余分な水を効率的に除去、吸着できる物質を模索し、尿酸やクレアチニンは活性炭、水も市販の吸水樹脂で吸い取れることを確認した。尿素も、特定の高分子と樹脂を混ぜると除去しやすくなることが分かった。

ラットの実験では、小型バッグ(縦横2~3センチ程度)に透析液を入れると、腹膜透析のように血液中の尿素、クレアチニンがバッグ内に取り込まれることも確認できている。
人に応用する場合、バッグのサイズは500ミリリットルから1リットル、透析液の交換は1日1~2回、1回10分ほどで可能と想定。今後、より効率的な吸着材の特定を進め、混ぜた場合の透析効果や最適なバッグの強度、形など透析性能の向上と安全性を検証する。

国内透析患者は年々増え約30万人、透析医療費は年1兆5千億円に上る。中路教授は「実現すれば今までなかった透析法で、患者のQOL向上や医療費抑制につながる」と話している。
過去にも数々の埋め込み人工腎臓は考案されてきましたが、
これは新しいですね...

500mL~1Lの透析液を1日1~2回交換、
1回10分ほどを想定とあるが、たったそれだけ?

透析液はには尿素吸着剤と吸水剤を入れ
腹膜透析のような高張透析液が不要とのこと
ラットでの実験ですが除去効果は
実証されているようですね

バッグの体をなす埋込み型人工腎臓はEVAL膜だとか...
生体適合性も良いしアルブミン漏出も少ないですから
現状の選択肢としてはベストかも...

これだけ見ると非常に現実味があるように思えるのですが、
実用化されることを期待したいですね