合併症というから何事かと覗いてみると...

2013年2月23日土曜日

お仕事 時事ネタ

腎疾患での頻回透析は合併症リスクを増大

Care Netより
 透析を毎日行うことにより腎疾患患者の全体的な健康状態は向上するが、特定の合併症リスクが増大することが、カナダ、ウェスタン大学ローソン健康研究所のRita Suri氏らの研究で示された。研究論文は「Journal of the American Society of Nephrology」オンライン版に2月7日掲載された。

全世界で約200万人が透析治療を受けている。透析は、血液から老廃物や余分な水分を除去する腎臓の機能を、機械で人工的に代替するもの。標準では週3回透析を行うのに対し、頻回透析では1日1回実施する。一般には長期留置型の穿刺部を通して血液を出し入れするが、頻回透析では当然、血液への頻繁なアクセスが必要となる。血液を頻繁に浄化すれば患者の健康状態および生活の質(QOL)を向上できるが、それによって感染症リスクが高まるのかどうかについては明らかにされていなかった。

今回の研究で、Suri氏らは、12カ月の臨床試験を実施した。患者245人を、病院で1日1回の頻回透析(週6日)を受ける群と標準的な透析(週3回)を受ける群に無作為に割り付けた。さらに別の87人を対象に、自宅での頻回透析と標準透析を比較した。

病院群では245人のうち31%が、血管アクセス部位の修復が必要となるか、血管アクセスが使用不可となるか、血管アクセスの障害により入院した。頻回透析群では血管アクセスの修復33件、使用不可15件だったのに対し、標準透析群では修復17件、使用不可11件、入院1件だった。全体では、血管アクセスに問題が生じるリスクは、標準透析群に比べ頻回透析群は76%高かった。自宅透析群でも同様の傾向が認められたが、その差は統計学的に有意なものではなかった。

透析は常にリスクとベネフィットを天秤にかけるものであると、専門家らは指摘する。米ノースショア- LIJ ヘルスシステム(ニューヨーク州)のSteven Fishbane氏は今回の研究について、近年関心を集めている頻回透析のマイナス面を再認識させるものであるとし、合併症を軽減する方法の解明に向け、さらに研究を重ねる必要があると述べている。米マウントサイナイ医科大学(ニューヨーク)准教授のBrian Radbill氏は、頻回透析による健康関連QOLの向上が大規模研究で示されているのは事実であり、どのようなリスクもベネフィットとのバランスを検討する必要があると指摘している。
最近のマスコミにも言えることなんだけど
誤解を招くタイトルって多すぎ...
これも頻回"透析"がじゃなくて、
頻回の"穿刺"がでしょ?

穿刺者の技量もあるでしょうが、
元々のシャントの状態が一番影響するのでは?
せめて穿刺針の種類、形状、太さ
穿刺位置(前回の孔からの距離)、
抜針後の止血方法、状態等の影響も
加味した内容なら良かったのにね〜