行き場のない患者さん

2012年9月27日木曜日

お仕事 時事ネタ

透析や人工呼吸器、ショートの受け入れ困難- みずほ情報総研が実態調査

CB Newsより
みずほ情報総研はこのほど、短期入所療養介護(ショートステイ)の受け入れ状況などに関する調査報告書を公表した。それによると、人工透析や人工呼吸器などが必要な高齢者は、療養病床を持つ病院や有床診療所での受け入れのハードルが高いほか、介護老人保健施設(老健)では、中心静脈栄養や重篤な合併症を併発している場合の受け入れも困難のようだ。

報告書が公表された「医療依存度の高い要介護高齢者の在宅生活継続のための短期入所療養介護のあり方に関する調査」では、昨年7月から8月に掛け調査を行い、療養病床を有する病院246施設(回収率24.6%)、有床診療所197施設(同13.1%)、老健418施設(同27.9%)から回答があった。
短期入所療養介護を実施している施設の割合は、老健94.3%、病院51.6%、有床診療所32.0%。また、「実施していない」と回答した施設に、その理由を尋ねると、「空床が少なく、受け入れができないから」「入院で対応できるので必要性を感じないから」と回答する割合が高かった。
2011年6月(1か月間)における利用者の状況を調べたところ、いずれの施設でも「要介護度3-5」の人が多く、特に病院で高い傾向が見られた。また、どの施設においても、利用期間は「1週間程度」、利用頻度は「1か月に1回程度」が最も多かった。

短期入所療養介護において「全く受け入れていない利用者像」(複数回答)を尋ねると、どの施設でも「人工透析をしている」「人工呼吸器をつけている」が多く、特に老健では、「人工呼吸器をつけている」が85.3%に上った。老健ではまた、「中心静脈栄養をしている」(82.2%)、「重篤な合併症を併発している」(71.8%)などの利用者を受け入れていない状況だ。
一方で、「重度の認知症(徘徊を含む)状態にある」場合については、老健よりも病院と有床診療所で受け入れていないとする回答が多かった。
地域で果たす役割のうち、特に重要と考えていることについては(複数回答)、病院と有床診療所では「家族への支援(レスパイト・介護困難者の支援)」と「医療機関からの患者受入」がそれぞれ6割程度だった。老健では「家族への支援(レスパイト・介護困難者の支援)」が86.8%、「在宅復帰支援」が77.2%となった。
ヒアリング調査では、病院では、比較的医療ニーズのある利用者も受け入れ可能であるものの、どの施設においても、人工呼吸器などの医療依存度の高い医療者は、設備や職員配置が乏しいことから、受け入れが難しいといった意見が寄せられた。また、常に空床を確保することは、経営上の観点から難しく、緊急利用の際、必ずしも対応できていないことが分かった。
短期入所療養介護の利用拡大には、職員配置を手厚くすることや、周囲の医療機関やケアマネジャー、利用者などに対し、短期入所療養介護について周知してもらうことが必要といった声も寄せられた。
透析や人工呼吸器の患者さんは
専門の医療機関へ行けってことなんでしょうね...
ショートステイに限らず医療機関への入院や
介護施設への入所でも同じような傾向ではないでしょうか?

以前、ケアミックスの病院で勤めていた頃、
透析患者さんを一般病床から療養病床へ移す際に
療養病棟の看護師から難色を示されもめたことがあったっけ...

限られた人員の中で手のかかる(医療依存度の高い)患者は
療養病棟では、できる限り看たくない...というもの
透析をやっている病院でもこんなものなんですからね(汗)

要介護で通院困難となった透析患者さんの
介護施設(グループハウス)の
入所先探しに苦労したこともありました

70歳以上の透析患者さんは全体の40%強で
今後、さらに増える見込み


最近では透析を行なっている医療機関が
介護施設を運営することも珍しくないようですし、
一般の施設でも随分理解が進んできている印象です

ご高齢の患者さんが安楽な(療養)生活が送られるよう
今後も介護施設への期待は増すばかりです