スキップしてメイン コンテンツに移動

いまさらだけど次亜塩素酸ナトリウムをおさらい

「ジア」の略称でお馴染みの
次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)
昔の透析液配管消毒といえば、
この「ジア」(+酢酸の組合わせ)一択だったが、
最近では、様々な塩素系除菌洗浄剤が使われている

透析施設での他の使いみちといえば
器材の浸漬消毒と環境清拭くらい?

ご存じ、金属類は腐食の都合上、消毒は不可なんで、
うちでは、穿刺や返血作業時に出る
感染性廃棄物を受ける容器として使用している、
樹脂製の膿盆を...

中身を廃棄した後、
0.1%(1,000ppm)に希釈した「ジア」のバケツに
次から次へと投げ入れ、30分以上浸漬するのに使用(笑)
だけど、穿刺や返血って時間差で行われてるので、
投げ入れるのも時間差...浸漬時間も最低30分ってことで、
長いものだと2時間くらいは漬かさることも...

その間、バケツは開放状態...
0.1%だから臭いはさほど気にならないけど、
どれくらい失活(分解)してるんだろ?

密閉した容器でも、温度や直射日光の影響で、
2時間くらいで半分まで失活してしまうようだね(汗)
うちでは上記画像のように、
血液(有機物)が付着した状態で漬けてるから、
なおさら失活が早まるよね(汗)

次亜塩素酸ナトリウム溶液を保存をするなら、
密閉された遮光性容器に入れて冷所保管が基本
現場で希釈する前の新品でも
常温での長期保存は避けた方が良さそう...
うちで使用しているニプロ製「ジア」も12%
開封してから密栓した状態で保管し、
2~3週間で使い切っているから、まだ良い方?

医療用医薬品だから、
製造から、さほど日数が経たないうちに
納品されている...と思いたい(汗)

しかし、スーパーやドラッグストアで売られている
家庭用の「ジア」(ハイターなど)はというと
雑品扱いで、濃度保証はなく、
濃度や使用期限の記載がないものもあるそうな!?
次亜塩素酸ナトリウム溶液には、
次亜塩素酸(HOCl)と次亜塩素酸イオン(OCl-)とが存在

これらの濃度を"有効塩素"と呼び、
pH依存で、アルカリ性では次亜塩素酸イオンが、
中性から酸性域では次亜塩素酸が多く、
pHが低いと急速に塩素ガスを発生し分解しちゃう!?
有効塩素の強い酸化力により、
微生物やウイルスなど細胞膜を損傷、
タンパク質を変性させる

pH5~6付近で最も濃度が高く、殺菌作用が強いとされる
(pH5程度が最も濃度が高い)

有効塩素に対して
我々が、よく使う言葉が"残留塩素"
水処理装置の活性炭ろ過装置(カーボンフィルタ)で除去される
これら装置が有効に機能しているか、
こんなの使って、残留塩素を測定するよね
うちでは、こんなので測ってる(笑)
両方ともDPD法

...で、この残留塩素とは、
有効塩素が、有機物などと反応し殺菌作用を起こし、
分解した後に残留している塩素のこと

残留塩素には、"遊離(残留)塩素"と"結合(残留)塩素"があり、
次亜塩素酸や次亜塩素酸イオンを遊離(残留)塩素、
アンモニアと反応して生じたクロラミン(NH2Cl)のうち
モノクロラミンとジクロラミンは結合(残留)塩素

結合塩素は遊離塩素に比べ
効果は低いが、殺菌、消毒作用は持っている

あと、「ジア」の他の使いみちと言えば、環境清拭くらい?

実はこの「ジア」...
血液などの有機物のみならず
木材を原料とする紙(ペーパータオル)でも失活するそうな!?
しかも、白より茶色のペーパータオルの方が
より失活するそうな!?(汗)

製紙工場でも、紙の漂白に「ジア」を使っているようだしね(笑)

ガーゼなどの綿類は大丈夫なようなので、
清拭に使う際は、ガーゼでね(苦笑)

うちでは環境清拭はコレ(塩素系)
だけど、調整後の保存で
次亜塩素酸の失活って大丈夫なのかな?
うちでは1週間以内に交換にしている
(実際は2~3日で使い切っている)から
大丈夫なようだけどね(笑)
「ジア」って、抗菌スペクトル(除菌効果)が優秀で、使い勝手も良いので、
つい、なんにでも使いたくなるけど、
誤った使い方をしてしまうと、
何の意味(効果)もないので、
きちんと特性を理解した上で、使用しないとね(苦笑)

コメント

このブログの人気の投稿

[Ubuntu 12.04 LTS]無線LANの設定【備忘録】

所有している2台のPCのうち1台は少々型古なノートPC 無線LANを内蔵しているので、使わない手はないかな... ただし親機も型古で、接続状況があまりよくない 使用中に切断されることもシバシバ... 最近はもっぱらPLCを使って有線LANにしているが、 せっかくなのでUbuntuでの無線LANの接続方法もご紹介しときます まずは我が家の無線環境をご紹介 ノートPCのスペックは... 【型式】 hp Compaq nw8440 【CPU】 インテル® Core™2 Duo プロセッサ T5500、1.66 GHz、667MHz FSB 【メモリ】 1024MB PC2-5300 DDR2-SDRAM 【HDD】 Serial ATA 80GB内蔵、7200rpm 【無線LAN】 Broadcom® 4311BG(IEEE802.11b/g、WiFi準拠) 【無線セキュリティ】 64/128bit WEP、WPA、WPA2、hardware-accelerated AES、802.1x authentication types EAP-TLS、EAP-TTLS、PEAP-GTC、PEAP-MSCHAPv2、LEAP、EAP-FAST、EAP-SIM

ダイアライザの種類を増やす

以前、 エセon-line HDF を行なっていた際、 ダイアライザは必ず高効率・高透水性のものを選定 結果、全てⅣ型、Ⅴ型のポリスルフォン(PS)系のみとなった 当時、使用していた銘柄は FDY-GW(PEPA)、VPS-HA(PS)、FX-S(PS)、APS-SA(PS、2.5㎡のみ)くらい 膜面積を変えて使い分け、 全てのダイアライザで必要に応じてon-line HDFを施していた 昨年、on-line HDFが認可され、 同時にヘモダイアフィルタも発売され、 エセon-line HDFを続けるのはマズイだろうということになり、 本当に必要な(適応のある)患者以外はHDへ移行することに その際に採用したのがAPS-EXだったが、これもPS

今更だけど生食プライミング再考①自己満足のうんちく ┐( -"-)┌マタクダラナイコトヲ...

今更シリーズ(笑) 当院は生食プライミングです... 1,300mL製剤のうち1,000mL使用 (残り300mLは返血用) 改めてプライミングの目的を再確認 透析医療事故防止のための標準的透析操作マニュアル には... 「ダイアライザと血液回路内の微小な塵, 膜の保護剤, 充填液および空気を洗浄除去し, 治療が開始できる状態にすることを目的とする」 ...とある とどのつまり、 血液回路内および人工腎臓(ダイアライザー)の 洗浄、気泡除去、充填...ってことね [洗浄] 滅菌残渣物、膜や回路材質からの溶出物、膜保護剤(グリセリンなど)、充填液(ウェットタイプの場合)の除去 [気泡除去] 気泡の患者体内流入および血液凝血の防止 [充填] 血液置換の際の溶血防止(生理的浸透圧溶液)、エアトラップチャンバの適切な液面調整 ...ってとこかな? 効果的な洗浄は、プライミング液の量を増やすことだろうけど、 コストや手間を考えた場合、 オンラインHDF専用機のような全自動装置で、 透析液でも使わなきゃ無理だろうね(苦笑)