2014年11月12日水曜日

院内感染対策③ノロウィルス

感染性胃腸炎...
特にノロウィルスに感染したらひどい目にあうよね(汗)
(以下、オレの体験談...お食事中の方にはスミマセン:苦笑)

以前、勤めていた施設で、
通常どおりお仕事終わらせて、元気いっぱいで退勤(笑)

自宅まで車でおよそ20分の道程を帰宅途中、
予兆もなく、いきなり嘔気に襲われる!?

喉元まで吐物が上がってきたので慌てて停車、
道端で嘔吐...(汗)

その直後、強い腹痛と便意に襲われ、
自宅まで数分のところだったので、急いで帰宅...

上からも下からも繰り返し噴出してくるので、
洗面器を口元に持ったまま便座に数十分も座り込む(苦笑)

その後、悪寒・振戦...体温が39℃まで急上昇

嘔気と便意が一旦、落ち着いたところで、
脱水気味だったので、水分補給を施すも、
飲水すると便意→即トイレへの繰り返し(汗)

その日のうちに、近くの内科クリニックを受診
医師が「たぶんノロウィルスだね」と言った瞬間、
側にいた看護師が半歩下がったことは忘れない(笑)

症状が収まるまでの丸2日間、
自宅寝室で軟禁状態(汗)

当時、勤務施設では患者さんもスタッフも
感染性胃腸炎の発症はなし

家族にも原因となるような節はなかった
(カミさんの勤務先や娘の学校でも疑わしい人はいない)

心当たりは、数日前に暇つぶしに行ったネットカフェ...
漫画本を読み漁っていたのだが、
本がベトついて小汚かった(苦笑)

その後、念入りに手洗いはしたつもりだったんだけどネ(汗)


...それでは、ノロウィルスについておさらい...

ノロウイルス(Norovirus)は、
"非細菌性"急性胃腸炎を引き起こすウイルス
貝類(特に牡蠣)の食中毒の原因になる
伝搬ルートは
接触および飛沫感染
感染者の吐物や糞便からの
直接および間接的な経口感染となる
抗ウィルス薬はなく、輸液などの対症療法のみ
下痢止め薬は、ウィルスの排泄を遅らせるので使用しない

症状回復後も便中にウィルスが排泄される期間は
48時間や1〜2週間、中には1ヶ月という報告もある
(免疫能によって違うということらしいが...)

石鹸と流水による手指洗浄は徹底する
擦り込み式消毒剤(アルコール製剤)のみの使用では
ウィルスは除去できない(効果のエビデンスはない)

消毒液は基本、次亜塩素酸Naのみが有効
CDCではノロウィルスの消毒に
1,000ppm以上の次亜塩素酸Naを推奨している

その他に、85℃以上1分以上の加熱処理で
不活化するという報告もある

近年、機器や設備、環境の清掃に、
第4級アンモニウム塩(塩化ベンザルコニウム)含浸ワイプを
使っている施設が増えていると思うが、
ノロウィルスには無効

最近は、次亜以外にも、ノロに有効という謳い文句で
加速化過酸化水素水なるものが含浸されたワイプが登場
カタログには...
「米国CDCガイドラインでもノロウィルスに効果がありと報告されている」
...と書いているが、ホンマかいな?

...で、以上を踏まえた上で
当院のような外来専門透析施設での対策を考えてみた

① 患者さんに"疑わしい"症状があった場合
 ・ 来院せず、まず電話連絡をもらうようにする
 ・ 送迎車には乗らない(単独での通院方法を検討)
 ・ 来院したら、透析室に直接来室させない
 ・ まずは外来診察室など別室にて診察
 ・ 更衣室やトイレなどの共用はしない(特にトイレ)
 ・ ベッドは専用とし、可能な限り隔離(個室または衝立使用)
 ・ 他患者と動線が交わらないよう、時間帯をズラすなど工夫
② 飛沫感染予防
 ・ 吐物の飛散予防のため、透析は、可能であれば個室(隔離)
 ・ 難しければ、他の患者さんとは離れたベッドで施行
 ・ ベッド間に衝立などを用いる
 ・ 可能な限り他の患者さんと入室時間または施行時間帯をズラす
③ 清掃の徹底(他患者のいない時間帯に行う)
 ・ リネンは毎回交換
 ・ 使用済みリネンはビニール袋に密封
 ・ 便や吐物の処理に使用したものや、トイレの清掃には
             1,000ppmの次亜塩素酸Naを使用
 ・ 患者さんや担当スタッフが触れた可能性のある、
  設備や環境の清掃には200ppm程度の次亜塩素酸Naで清拭
④ 使用済みリネンの扱いを検討
 ・ 外部クリーニング業者と手順を要相談
 ・ 可能であれば、院内で熱処理(85℃以上1分以上)を行う
⑤ 接触人員を限定
 ・ 担当スタッフを決め、余計な接触は控える
 ・ エリアを決め、出入り(動線)を厳しく制限する
⑥ 予防策
 ・ 予防衣、手袋、マスクを着用
 ・ 吐物や便の処理の際は、
      アイシールドやフルフェイスシールドの着用が望ましい
 ・ 石鹸液と流水で手洗い(ウィルスの洗い流し除去に努める)
 ・ 同じ洗面台の使用は避ける(飛散防止)
 ・ 自動水栓でない場合、
      触れた蛇口からの接触伝搬の可能性が否定できない
 ・ 同じ時間帯に施行している患者さん方にも、
            可能な限りマスク着用、手洗いを励行

...思いついたものを書き殴ったけど、
こんなところかな?
誤りや過不足などありましたらご指摘願います

あと、忘れてならないのが、吐物の飛散範囲...
半径100cm、高さ160cmまで飛び散り、
粒子は1時間浮遊するとも言われている

最後に、スタッフが感染した場合は、
もちろん、出勤停止なんだけど、
一般的に症状消失後、48時間以上空けてから、
出勤停止解除としているようだが、
エビデンスに乏しく、明確な基準もないようだ

前述したように、症状消失後1〜2週間、
長い例では3ヶ月後に
便からウィルスが検出された症例もあったらしい(汗)
日本感染症学会 院内感染対策Q&Aより)

同じウィルス株には数カ月は感染しないらしいが、
繰り返し感染するものなので、
普段から衛生管理はしっかり行わなくてはね

そう言えば...
エボラウィルスに効果ありそうということで話題になっている
富士フィルムのインフルエンザ治療薬「アビガン」が、
ノロウィルスにも効きそうとのこと↓

富士フイルムのエボラ未承認薬、ノロウィルスにも有効か=英大学(朝日新聞デジタルより)」

期待したいですね(笑)

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