日本臨床工学技士会の「透析液清浄化ガイドライン」が
Ver.2.01改訂へ向けてパブコメを募集しているようです
...で、改訂へ向けての起案(DRAFT)版を眺めてみて
Ver.2.0からの変更点(案)を書き出してみました
過不足や誤りがありましたらご指摘ください
透析用水、透析液共に基準値が厳格化された印象
生菌数の10の-6乗未満が明記されたもんね...(汗)
透析液応用全自動装置またはオンラインHDF/HF装置には
メーカーの努力で装置入口とダイアライザ入口に
標準でサンプリングポートを付けてほしいものですね
Ver.2.01改訂へ向けてパブコメを募集しているようです
...で、改訂へ向けての起案(DRAFT)版を眺めてみて
Ver.2.0からの変更点(案)を書き出してみました
「4-2 透析用水」と
「4-3 透析液生物学的汚染管理基準」とに
明確に分けられた
「4-2-2 透析用水生物学的汚染管理基準」
ET活性値:0.01EU/mL未満(目標値:0.001EU/mL未満)
→ 0.001EU/mL未満(目標値は削除)
生菌数:10CFU/mL未満(目標値:1CFU/mL未満)
→ 1CFU/ml未満(目標値:0.1CFU/mL未満)
「4-2-3 A溶解装置、B溶解装置(透析用水)」
ET活性値:0.01EU/mL未満(目標値:0.001EU/mL未満)
→ 0.001EU/mL未満(目標値は削除)
生菌数:10CFU/mL未満(目標値:1CFU/mL未満)
→ 1CFU/ml未満(目標値:0.1CFU/mL未満)
生菌数:1CFU/mL未満
検体採取量:1mL~100mL
こんなところかな...「4-3 透析液生物学的汚染管理基準」とに
明確に分けられた
「4-2-2 透析用水生物学的汚染管理基準」
ET活性値:0.01EU/mL未満(目標値:0.001EU/mL未満)
→ 0.001EU/mL未満(目標値は削除)
生菌数:10CFU/mL未満(目標値:1CFU/mL未満)
→ 1CFU/ml未満(目標値:0.1CFU/mL未満)
「4-2-3 A溶解装置、B溶解装置(透析用水)」
ET活性値:0.01EU/mL未満(目標値:0.001EU/mL未満)
→ 0.001EU/mL未満(目標値は削除)
生菌数:10CFU/mL未満(目標値:1CFU/mL未満)
→ 1CFU/ml未満(目標値:0.1CFU/mL未満)
測定頻度:多人数用透析液供給装置の透析液が基準値以上の場合に実施する
Ver.2.0の「4-2-3 オンラインHDF/HFの場合」 → 削除
「4-2-4 個人用オンラインHDF/HF装置(透析用水)」 → 新設
ET活性値:0.001EU/mL未満Ver.2.0の「4-2-3 オンラインHDF/HFの場合」 → 削除
「4-2-4 個人用オンラインHDF/HF装置(透析用水)」 → 新設
生菌数:1CFU/mL未満
検体採取量:1mL~100mL
ET活性値:0.01EU/mL未満(目標値:0.001EU/mL未満)
→ 0.001EU/mL未満(目標値は削除)
生菌数:10CFU/mL未満(目標値:1CFU/mL未満)
→ 1CFU/ml未満(目標値:0.1CFU/mL未満)
Ver.2.0の「4-4-2 逆濾過透析液応用前自動装置を利用する場合」
→ 削除
「4-3-3 透析液応用前自動装置」 → 新設
→ 0.001EU/mL未満(目標値は削除)
生菌数:10CFU/mL未満(目標値:1CFU/mL未満)
→ 1CFU/ml未満(目標値:0.1CFU/mL未満)
Ver.2.0の「4-4-2 逆濾過透析液応用前自動装置を利用する場合」
→ 削除
「4-3-3 透析液応用前自動装置」 → 新設
ET活性値:0.001EU/mL未満
生菌数:0.1CFU/mL未満(装置流入部は1CFU/mL未満)
検体採取量:10mL~100mL
生菌数:0.1CFU/mL未満(装置流入部は1CFU/mL未満)
検体採取量:10mL~100mL
測定頻度:メーカーの添付文書に記載された管理基準に準ずる。
Ver.2.0の「4-4-3 オンラインHDF/HFの場合」 → 削除
「4-3-4-1 オンラインHDF/HF装置(流入部)」 → 新設
Ver.2.0の「4-4-3 オンラインHDF/HFの場合」 → 削除
「4-3-4-1 オンラインHDF/HF装置(流入部)」 → 新設
ET活性値:0.001EU/mL未満
生菌数:1CFU/mL未満
検体採取量:1mL~100mL
生菌数:1CFU/mL未満
検体採取量:1mL~100mL
測定頻度:メーカーの添付文書に記載された管理基準に準ずる。
「4-3-4-2 オンラインHDF/HF装置(オンライン補充液)」 → 新設
「4-3-4-2 オンラインHDF/HF装置(オンライン補充液)」 → 新設
ET活性値:0.001EU/mL未満
生菌数:10-6CFU/mL未満
検体採取量:1mL~100mL
生菌数:10-6CFU/mL未満
検体採取量:1mL~100mL
測定頻度:メーカーの添付文書に記載された管理基準に準ずる。
「5-2-2 A末、B末溶解装置」 → 文章追加
...また生菌数測定は透析液原液を所定の処理後に培養する方法が考案されてきているため必要があれば実施することも可能である。一例をAnnexに示す。
追加になったAnnex
7 透析原液の生菌検出法
5-1-2-2 メンブランフィルタ(MF)法において記載されているMFを用いた透析原液の生菌数検出方法の一例を紹介する。
① 透析原液をサンプリングしMFで濾過する(濾過量は施設にて定める)。
② 無菌水(注射用蒸留水)50 mL程度をMFに注入し濾過し、透析原液を洗い流す注)。
③MFを培地に貼り付け培養する。または液体培地を添加し培養する。
注)透析原液のように試料そのものに微生物の発育を阻害している可能性がある場合は、透析原液を無菌水に置換することで生菌の検出率が高まる。カートリッジ式のMFでは吸収パッドに残留した透析原液を無菌水にて十分に置換する必要がある。
「5-2-2-4 透析液応用全自動装置」 → 新設
流量500mL/min以上で出来る限り長い時間(5分以上)透析液を流した後に2ヶ所より採取を行う。装置入口側(ETRF前、装置流入基準の確認用)とダイアライザ透析液入口側へ専用の採取部品(ゴムボタン、混注キャップ等)を装着し、外部を消毒後に採取する。部品はできる限りディスポとする。添付文書に採取方法が明記されていればそれに準ずる。
「5-2-2-5 オンライン HDF/HF 装置」 → 新設
流量500mL/min以上で出来る限り長い時間(5分以上)透析液を流した後に2ヶ所より採取を行う。装置入口側(2連ETRF前、装置流入基準の確認用)とオンライン補充液抽出部位。装置入口側は専用の採取部品(ゴムボタン、混注キャップ等)を装着し、外部を消毒後に採取する。部品はできる限りディスポとする。オンライン補充液抽出部位も消毒後に採取する。添付文書に採取方法が明記されていればそれに準ずる。
Ver.2.0「5-3 透析用水の管理」
→ 「5-3 透析用水と関連装置の管理」
Ver.2.0「5-4 透析液の管理」
→ 「5-4 透析液と関連装置の管理」
Ver.2.0「5-4-10 個人用RO装置」 → 「5-3-9」へ変更
個人用RO装置は病棟やICUでの透析治療または家庭透析に用いる移動式の水処理装置である。治療スケジュールにより装置の運用は間欠的になることが多く、配管内部の微生物汚染が進行しやすい。特に活性炭通過後の配管内や個人用透析装置への供給水配管の汚染は多大である。汚染の防止には装置の稼働にかかわらず、1回/日の装置内通水(フラッシング)と1回/週以上の頻度で消毒を行う。現在、各施設では新旧の個人用RO装置が使用されており、各装置メーカーの指定する方法により洗浄・消毒を定期的に行う事とする。しかし、手動での装置消毒では循環ポンプ付きの薬液タンクが必要となるため頻回の実施は難しく、自動洗浄消毒システムを内蔵した装置への入れ替えを考慮する。洗浄・消毒剤のクエン酸は膜のファウリング除去に効果があるものの消毒効果は低く、装置内部の消毒には過酢酸または熱水を用いる。RO処理水を個人用透析装置へ供給する配管は単独での消毒は困難であり、今後は、供給水配管をループとし装置内とともに消毒を行うシステムへの移行が望まれる。
「5-4-10 オンライン HDF/HF 装置」 → 新設
オンライン HDF の実施には、HDF フィルタ(JIS T 3250 4.5.2 に規定)と製造承認を受けたオンライン HDF 装置を用い、透析機器安全管理委員会の適正な管理のもとに、付属の添付文書と取扱い説明書に則った運用が必要である。
「5-2-2 A末、B末溶解装置」 → 文章追加
...また生菌数測定は透析液原液を所定の処理後に培養する方法が考案されてきているため必要があれば実施することも可能である。一例をAnnexに示す。
追加になったAnnex
7 透析原液の生菌検出法
5-1-2-2 メンブランフィルタ(MF)法において記載されているMFを用いた透析原液の生菌数検出方法の一例を紹介する。
① 透析原液をサンプリングしMFで濾過する(濾過量は施設にて定める)。
② 無菌水(注射用蒸留水)50 mL程度をMFに注入し濾過し、透析原液を洗い流す注)。
③MFを培地に貼り付け培養する。または液体培地を添加し培養する。
注)透析原液のように試料そのものに微生物の発育を阻害している可能性がある場合は、透析原液を無菌水に置換することで生菌の検出率が高まる。カートリッジ式のMFでは吸収パッドに残留した透析原液を無菌水にて十分に置換する必要がある。
「5-2-2-4 透析液応用全自動装置」 → 新設
流量500mL/min以上で出来る限り長い時間(5分以上)透析液を流した後に2ヶ所より採取を行う。装置入口側(ETRF前、装置流入基準の確認用)とダイアライザ透析液入口側へ専用の採取部品(ゴムボタン、混注キャップ等)を装着し、外部を消毒後に採取する。部品はできる限りディスポとする。添付文書に採取方法が明記されていればそれに準ずる。
「5-2-2-5 オンライン HDF/HF 装置」 → 新設
流量500mL/min以上で出来る限り長い時間(5分以上)透析液を流した後に2ヶ所より採取を行う。装置入口側(2連ETRF前、装置流入基準の確認用)とオンライン補充液抽出部位。装置入口側は専用の採取部品(ゴムボタン、混注キャップ等)を装着し、外部を消毒後に採取する。部品はできる限りディスポとする。オンライン補充液抽出部位も消毒後に採取する。添付文書に採取方法が明記されていればそれに準ずる。
Ver.2.0「5-3 透析用水の管理」
→ 「5-3 透析用水と関連装置の管理」
Ver.2.0「5-4 透析液の管理」
→ 「5-4 透析液と関連装置の管理」
Ver.2.0「5-4-10 個人用RO装置」 → 「5-3-9」へ変更
個人用RO装置は病棟やICUでの透析治療または家庭透析に用いる移動式の水処理装置である。治療スケジュールにより装置の運用は間欠的になることが多く、配管内部の微生物汚染が進行しやすい。特に活性炭通過後の配管内や個人用透析装置への供給水配管の汚染は多大である。汚染の防止には装置の稼働にかかわらず、1回/日の装置内通水(フラッシング)と1回/週以上の頻度で消毒を行う。現在、各施設では新旧の個人用RO装置が使用されており、各装置メーカーの指定する方法により洗浄・消毒を定期的に行う事とする。しかし、手動での装置消毒では循環ポンプ付きの薬液タンクが必要となるため頻回の実施は難しく、自動洗浄消毒システムを内蔵した装置への入れ替えを考慮する。洗浄・消毒剤のクエン酸は膜のファウリング除去に効果があるものの消毒効果は低く、装置内部の消毒には過酢酸または熱水を用いる。RO処理水を個人用透析装置へ供給する配管は単独での消毒は困難であり、今後は、供給水配管をループとし装置内とともに消毒を行うシステムへの移行が望まれる。
「5-4-10 オンライン HDF/HF 装置」 → 新設
オンライン HDF の実施には、HDF フィルタ(JIS T 3250 4.5.2 に規定)と製造承認を受けたオンライン HDF 装置を用い、透析機器安全管理委員会の適正な管理のもとに、付属の添付文書と取扱い説明書に則った運用が必要である。
過不足や誤りがありましたらご指摘ください
透析用水、透析液共に基準値が厳格化された印象
生菌数の10の-6乗未満が明記されたもんね...(汗)
透析液応用全自動装置またはオンラインHDF/HF装置には
メーカーの努力で装置入口とダイアライザ入口に
標準でサンプリングポートを付けてほしいものですね
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