透析液清浄化ガイドラインVer.2.0(DRAFT)

2011年8月23日火曜日

お仕事

「ともにゃんさん」のブログで知ったのですが、
日臨工の「透析液清浄化ガイドライン」のVer.2.0改訂へ向けての
パブリックコメントの募集をしているようです

以下に「Ver.1.07」から「Ver.2.0DORAFT」への変更点をあげておきます
「4-1-1 水道法の水質基準項目と基準値(50項目)」
「カドミウム及びその化合物」0.01mg/L以下 → 0.003mg/L以下 へ変更

「4-2-3 オンラインHDF/HFの場合」に
「4-2-2透析用水生物学的汚染管理基準の目標値の水質レベルを推奨する」を追加
「注射用水の水質基準を推奨する」が削除

「4-3 透析液」の「4-3-1 透析液」が
「4-3 多人数用透析液供給装置(透析液)、A溶解装置(透析用水)、B溶解透析装置(透析用水)」と、なり
粉末製剤溶解用の用水と調整透析液の生物学的汚染基準が一まとめになり、
「4-4 患者監視装置(透析液)」が別項目に

「4-3-2 → 4-4-2 逆ろ過透析液を用いたマシーンを使用する場合」
「生菌数」の基準値が1CFU/mL未満 → 0.1CFU/mL未満 へ変更
「検体採取量」が10mL〜100mL → 50mL 〜 100mL へ変更

「4-3-3 → 4-4-3 オンラインHDF/HFの場合」
「注射用水の水質基準を推奨する」が削除
「専用装置入口の水質レベルは、4-4-1 透析液生物学的汚染管理基準を推奨する」が追加

「5-1-1 ET活性値」の「採取直後に測定しない場合には〜」で
「冷蔵保存、1週間以内」から「(RO水は3日以内)」が削除
「透析液以外の試料(原水、軟水、RO水)についての安定性は保証されていないので、結果の判断には注意が必要である。」が追加

「5-1-2 生菌数検査法」
「R2A 培地は寒天の他に、液体およびシート状の物があるが、寒天培地と同等の結果が得られることを事前に検証して使用する。チャージする検体量は 0.05〜100mL 以上とし、汚染度に合わせて適時調整する。」を追加

「5-1-2-1 平板培養法」
「検査を行う時は培地を事前に冷蔵庫から取り出し十分乾燥させて使用する。」と
「コンラージ棒がない場合は培地を傾けて均一になるまで広げる。」が削除

「5-2-1 透析用水の採取」
「RO水タンクが無い場合はROモジュール出口から採取する。」が追加

「5-2-2-3 透析用監視装置」
「第1推奨を、ダイアライザ透析液入口側へ専用の採取部品(ゴムボタン、キャピオスコネクタ、混注キャップ等)を装着し、外部を消毒後に採取する。部品はできる限りディスポとする。 第2推奨をダイアライザ透析液入口側でカプラ出口バイパスコネクタ接続有りとし、第2推奨で基準範囲外の場合は第1推奨を実施する。」
→ 「ダイアライザ透析液入口側へ専用の採取部品(ゴムボタン、混注キャップ等)を装着し、外部を消毒後に採取する。 部品はできる限りディスポとする。」へ変更

「5-3-5-2 透過水伝導度 → 透過水伝導度、総有機炭素(TOC)」
「また、伝導度測定に加え、混在する有機物総量の評価として TOC を測定することが有効であり、0.5mg./L(500ppb)以下を維持できるように管理することが望ましい。透過水伝導度、TOC の管理には、各施設の透析機器安全管理委員会にて警報基準値(アラートレベル)および処置基準値(アクションレベル)を定めてモニタリングすることを推奨する。」が追加

「5-4-3-1 A原液タンク」
「しかし、近年A原液タンク中の溶液から微生物が検出されたとの報告もみられる。」が追加

「5-4-5 ET Retentive filter(ETRF)」
「ETRFは非医療機器であるが〜」
「同じETRFであっても、最近の装置で機器に内蔵されているタイプのものは医療機器の交換パーツとして認可を受けているため、装置の取り扱い説明書の管理方法に従う。」が追加


「5-4-10 個人用RO装置」が追加

「6 ガイドラインの遵守と検証」 → 「6 ガイドラインの遵守、検証および更新」へ変更

「Annex」より
Ver1.07より「2. ISO基準案と日本透析医学会基準」削除
Ver2.0に「6. 放射線物質汚染への対応」が追加

こんなところでしょうか?
不足や誤りがありましたらご指摘ください

やはり「TOC測定」が入ってきましたね
以前、測定装置をデモしてもらって、有用性は体験済み
測定手技の簡便さと値段の高さには脱帽でしたが…(笑)