穿刺って難しいね (-_-;)>ウーン...

2011年11月24日木曜日

お仕事

透析の穿刺は長年、数えきれないほど刺してきたが
未だに上手く入らないことがある
人間の感覚を頼りに"見えない"血管に針を刺すのだから、
成功率100%ということは基本的にはあり得ない

それでも如何に成功率を上げるか…
皆さんも日々、試行錯誤されていることと思います

以下に"穿刺技術"でオレなりの拘りを並べてみた
あくまでも独自の見解です
真似して失敗しても保証はしませんヨ(笑)<(~∂~)>シランモンネ


①内針のハブを指先で軽く持って刺す

あくまでも血管を刺すのは内針
外套針を持っていては、固い血管などを刺す際、内針が押し戻されることがある
針先が血管に入った感覚は内針を通じて微妙に伝わってくる
指先に力が入っていては、この微妙な感覚を感じ取ることは難しい

拘りとして、穿刺針内の逆流を目視で確認しないで、
可能な限りこの感覚のみを頼りに刺すことにしている


②血管の内腔や血管壁厚、深さや硬さ
または穿刺針の先端角に見合った角度で刺す

メーカーによって先端の角度や形状、金属針の被膜の微妙な違いがあり、
刺入角や刺入後の滑りに製品差がある…という話をよく聞くが、
今までメーカーを変えた際に大きな違いを感じて戸惑ったということはない

(患者さんには申し訳ないが)太い針を刺されるのだから痛いのは当然
できるだけ苦痛を最小限にするために、
針先の刺入は可能な限り素早く行うようにしている


③内壁を傷つけないよう刺入する

針先が血管内に入ってから、血管の走行に沿って針を倒し、
内針を抜き外套針のみで先に進める
当然のことながら、内針で進めると針先で内壁を傷つける危険性がある

刺す前に角度を決めているのに、
倒しながら"刺し入れる"人っている
これって最初に決めた刺入角で入っていないことに
気づいていない人って多いよネ

オレは針先が確実に入るまで一定の角度を保持し、
倒してから奥へ進めている
他の人が見たら動きが"カクカク"して見えるそうな…


こんなところでしょうか
これで成功率は比較的高い方だと自負しております
しかし、いくら拘ってみても、
どうしようも対処できないという時もあります

先日、転院してきた患者さん、
駆血しても怒張した血管を触知できず
どこにあるのかわからないまま、
前医での刺し痕を頼りにやってみたが失敗
この日、オレが3回、
手を代わってもらって更に3回程刺したが、
一向に入る気配がない
諦めてシングルニードルで廻させてもらった (-"-;)>メンボクナイ

後日、エコーで確認してみると、
かなり深いところに太い血管が真っ直ぐ見えるではありませんか
しかも前医の刺し痕とは明らかに違うところに… Σ(゚ロ゚ノ)ノコンナトコロニ!

改めてチャレンジしてみた
エコーで大体の場所は把握できた
強めに押してみると、微妙にスリルも感じたので、
それを頼りに「エイッ!」…自分では"禁忌"としていた
"血液の逆流を目で確認"しつつ、ゆっくり進めていく
おかげさまで一発で上手く入りました ε=( ̄ε ̄;A)フーツ

長年やってきた経験や勘、拘りなどというものは、
まったくアテにはなりません
時には医療機器を駆使しつつ、
臨機応変にやっていかねば、
オレのような古い人間は淘汰されてしまいますネ